先日の茶道教室で、棗の代用としてフランスのアールヌーボーの香水瓶が使われた。ガラスの上にさらに色ガラスを被せた造りで、植物の模様がきれいにほどこされている。それを被せガラスと言い、読み方は「きせガラス」。
ガラスが二重になっているので、持ってみると重い。重厚感が有る。それを目で楽しみながら、ふと思った。人間も好みの服を着て、自分を美しく見せなければ……。いや、もう年だからといって地味目にすることはない。
豊穣を祝ってこれからは祭りが多い。自分の身体に法被(はっぴ)を羽織って祭りに参加し、気分を盛り上げるのも一案だ。