私は机の上に『大きな文字のTVのそばに一冊 ワールドアトラス』(帝国書院編集部編 平成15年4月)という本を置いてある。何よりも助かるのは、文字が大きくてとても見やすいこと。まさしく本のタイトル通りだ。だが、刊行された平成15年は西暦2003年。資料は2002年までのものだから、いささか時代がかっている感が否めない。たとえば、東南アジアの地図を見ると、次のように書いてある。
バンコク(クルンテプ)、ホーチミン(サイゴン)、ヤンゴン(ラングーン)。チャオプラヤ(メナム)川、等。クルンテープではなくて、クルンテプと書いてあるところを見ると、タイ人に発音を確認しないまま、英語表記を日本人式に読んだと思われる。
一方、日本地図を見ると、「平成の市町村大合併」という資料が本の後ろに掲載されている。それによると、大合併で、ひらがな表記、またはカタカナ表記(山梨県南アルプス市)の新しい市の誕生が紹介されている。地図制作会社は、毎年、大変な作業を繰り返しながら、日本、そして、世界の情勢、趨勢とともにこれからも歩んで行く。