一昨日の午後、雲行きが怪しくなって来たので喫茶店に入った。おしゃれな空間を持つ家族経営の店であったが、客は私一人。コーヒーだけでは悪いと思い、メニューをめくると最後のページにクッキーの写真が有った。眼鏡をかけないまま見ていたので、「すだちのxxx」としか読めなかった。柑橘類のすだちを絞った汁を生地に練り込んだクッキーを想像して、楽しみに待った。
だが、想像ははぐらかされた。眼鏡をかけてよく見ると、「すだちの里すぎなみ」という所が作ったクッキーであった。しっかりと焼き上げたクッキーとコーヒーは相性がよかった。すだちはすだちでも、<巣立ち>のほうであったらしい。
何故、そこの喫茶店に入ったかと言うと、雨宿りのほかにもう一つ理由が有った。それは元生徒さんのかつての家に近かったからだ。さっそく彼にラインを送り、周辺の様変わりを伝えると、すぐに返事が来た。「あっ、そこはタバコ屋さんだったところだ!」