先日、出題した「今日の翻訳」の中に、หลักชัย という単語が出て来た。これには2つの意味があるようである。『タイ語辞典』(冨田竹二郎編纂)で確認すると、第一の意味はゴールとか決勝点。そして、第二の意味は、拠り所、お守り、と書いてあった。
語彙の成り立ちから見て、หลัก(立てた柱、杭)+ ชัย(勝利)=決勝点。これは理屈上、わかりやすい。
興味深いのは、第二の意味である。拠り所という概念は深い。そしてそれが更に進展して、お守りになるとは!
こうなると、単語は玉虫色に見えて来る。そして、翻訳は難しい。どこまで深く入り込んで意味を求めればよいのか? その悩みの過程を味わうのが翻訳の醍醐味かもしれない。