10月22日、「アジア女性のための生け花クラス」を開催した。中国人、ミャンマー人、そして日本人が仲良く花を生けた。授業の後半になると、華道講師の自慢の生徒であるS君がやって来た。S君は新進気鋭のデザイナーである。紅白歌合戦に出る歌手達やUSJの舞台衣装をデザイン。去年は東京パラリンピックの閉会式の衣装も担当した。そして、今年はバチカンへ行って、小原流家元のお供として花を生けた。年々、彼の才能は飛躍して行く。
S君は言う。「僕はデザインの勉強を学校で正式にしたわけではありません。中学から始めた生け花。もう30年ほどになります。生け花を習って色の使い方がとても参考になっております」
彼はデザイナーであり華道家。いわゆる二刀流だ。30年の内、その半分の15年は泰日文化倶楽部で花を生けている。彼はとても素直。生け終わったあと、机の下に散らかった枝の端をきれいに拾い集めた。その態度も素晴らしい。華道界の大谷君だ。