若いミャンマー女性

 昨日の昼、山手線に乗ると、近くにいる若い女性が携帯電話で友達に電話をかけ始めた。私は彼女の一語を聞いただけで、ミャンマー人であることがわかった。何故ならば、かつて泰日文化倶楽部でミャンマー語を開講していたことがあるので、ミャンマー語が醸し出す雰囲気だけはピンとくる。
 私は彼女に向かって、「電話はだめよ」という仕草をした。すると、彼女はすぐにやめた。そこで、私は高田馬場駅で下車する寸前、彼女に「ミャンマー語で、<ありがとう>というのはどういうの?」と尋ねた。理由は、彼女が素直に私の忠告を聞いてくれたから、私の気持ちを表したかったからである。
 彼女はにこにこしながら、「チェーズティンバーデー」と教えてくれた。
 習ったことがあるのに、使わないから忘れていた。私の発音を聞いて、彼女はにっこり。我々はミャンマー語で「タッター(=バイバイという意味)と言って、仲良く別れた。
 東南アジアから来た若者には日本のルールを守ってほしい。だから、私はこれからも彼らに明るく注意していきたい。
 

バイリンガルの家庭

一昨日、ドイツ在住の御夫妻と食事をした。ご主人は毎年5月に来日しておられるが、奥様は7年ぶりのご帰国だとのこと。ご子息もついて来られていたので、話題がつきなかった。
 もうドイツに住んで48年であると聞いて、気が遠くなりそうになった。当然、息子さんはドイツ生まれ。とても丁寧な日本語を話される。そこで奥様に日本語指導について尋ねたところ、次のように答えてくださった。
 「家の中は日本語だけにしておりました。学校から帰って来た時、息子がドイツ語でペラペラとしゃべるのを聞いた後、それを日本語できちんと言ってごらんなさい、と言って、日本語を訓練させました」
 そのようなご家庭だから、メールの文章もものすごく丁寧である。
 御夫妻は毎回、JALを利用しておられるそうだが、7年ぶりに日本の若い客室乗務員に接した奥様はがっかりされたとか。CAの言葉遣いや返事の仕方があまりにも雑であると感じられたのが理由である。