夜の御火葬殿の西口ゲートを出る時、絵葉書をもらった。前日に見学した昼の時も絵葉書をもらったが、いずれも御葬儀の行列の写真であった。そして、それとは別にラーマ9世の御顔の写真も配布された。これまた、有志の方達の寄進に依るものであろう。
国礎廟の前を通り、さらには車の往来が禁止されている国防省の横の道を歩きながら、アイスクリーム屋の方向を目指した。そちらの方にある駐車場に車を駐車していたからである。しかし、歩くには遠い。タクシーでそこまで行こうとしたが、みんな同じことを考えていたとみえて、なかなかタクシーがつかまらない。そこでトゥックトゥックを拾った。だが、後部座席がタクシーよりも高いところにあるので、私は乗り込むのに往生した。私とプリンセスの二人が座席に座ると、ニタット先生は足を置く床部に姿勢を斜めにしてどうにか座った。弁護士さんなのに、非常に庶民的であった。
トゥックトゥックの運転手の頭上には、昔ながらの青やピンクのネオン色が楽しい光を放ち、バンコクが元来の陽気さを取り戻していることを感じ取った。