桜見物 角館(1)

4月25日(火)、北上駅から午前7時30分発のこまち号に乗った。たくさんの中国人観光客も同乗。角館には8時45分着。元タイ人講師が写真を撮るエネルギーを蓄えておきたいというので、タクシーで武家屋敷へ向かった。
 すでに大勢の観光客がごったがえしていた。枝垂れ桜を撮りまくる元講師から離れて、私は地酒の大吟醸の試飲をした。それから甘酒を飲みながら店先のベンチに座っていると、すぐそばに3台の脚立を立てたまま、何かをじっと待ち構えている一行がいるではないか。
 そんなところに元講師がやって来た。太陽が雲に隠れたのでちょっと休むと言いながら、隣りの一行も太陽光線を待っているのだと教えてくれた。彼らはタイから来た映画の撮影クルーであった。
 日照が確保されると撮影が始まった。チンピラ役の俳優は拳銃を構えるアクションを何度も繰り返した。主演の男優(ธนากร โปษยานนท์)は武家屋敷の黒塀の前に立った。背が高くて格好がいい。タマサート大学出身だから頭も良さそうだ。映画が完成しタイで上映されると、これで角館は一気に有名になるにちがいない。