「第111回アジア女性のための生け花クラス」(最終回)で教わった生け方の名前は「花奏(はなかなで)」。これは現在の若き小原流家元(第5世)が考案なさったものであると華道講師から説明があった。
長い茎を持つ花材を3本使って、空中上で高く交差させるが、それらの花材がすべて円筒形の中に納まるように生けなければならない。理由は、最近の家には床の間が無く、玄関にも花を飾るスペースがあまり無いからである。たとえ有っても、枝が横に長く伸びるような生け方(傾斜型)は無理とのこと。
出来上がった作品を写真に撮り、タイ人数名や香港から来た留学生に送ったところ、ものすごく反響があった。バンコク在住のイスラエル人弁護士は、“The simplest things are always the most beautiful things.”というコメントがすぐに来た。
日本の華道も、床の間時代から遊離して、新しい時代に合わせると、まるで室内音楽の如く、花のささやきが聞こえてきそうだ。