イギリス民謡

 今年の仕事もほぼ終わりに近づいた。そこで数年前に購入しておいた鮫島有美子さん(ソプラノ歌手)の『庭の千草~イギリス民謡集』のCDを聞きながら、疲れた頭に美しい音を注ぎ込んだ。
 「埴生の宿」、「アニー・ローリー」、「故郷の空」、「庭の千草」、等々、全14曲が収められているイギリス民謡集。これらの歌は小学校の時に習って親しんでいる。日本の歌だと思い込んでしまっていても不思議ではない。
 明治時代に里見義(1824-1886)という作詞家が訳したそうだが、日本語が実にしみわたる。ビルマで日本軍と英軍が対決した時、日本兵の一人が「埴生の宿」を歌うと、英兵が戦闘をやめたという『ビルマの竪琴』の話は有名。
 イギリス民謡が日本の唱歌になっているということは、欧米であれ、アジアであれ、人間的に共通する音感、そして、語感というものが、人間の底辺に存在するに相違ない。