昨日、久しぶりに台湾青年が個人授業を受けに来られた。自己紹介の内容をタイ文字で白板に書いてほしいというので、8つの文章を書くと、彼はノートにきちんと写し取った。彼の仕事はすこぶる順調。あえて不満を挙げるとするならば、仕事中、日本人と全く会話が無いことだそうだ。語学好きの彼は、将来、語学塾を開きたいと言った。外から見ていると、よく見えるのであろうか。
ところで、授業の途中に携帯が鳴った。タイ語の勉強のことで相談したいことがあると電話の主は言った。電話からは他の人の声も聞こえてきたので、「何人でいらっしゃいますか?」と尋ねると、「3人です」と答えた。
「それでは6時にいらしてください」と時間を指定した。だが、なかなか現れない。15分遅れでやって来られた3人を見ると、2人はタイ人に見えた。電話をかけて来た女性は「私、ハーフです」と言った。付き添いの女性はタイ人の母親であり、もう一人の若い女性もハーフであった。彼女達はタイ語はペラペラ。まったく習う必要が無い。母親が口をはさんだ。「話せますが、難しい単語は知りません」
「大学生ですか?」と訊くと、「高校生です」とすかさず答えた。彼女達の悩みは、タイ語は話せるが、タイ文字がわからず、まったく書くことができないことであった。
「個人授業しかありませんね」と助言したが、個人授業の学費を払うのは無理とのことで、教室をあとにした。