百聞は一見にしかず

 今年3月からタイ人のP氏に日本語を教えているが、先週の土曜日、第14回目の授業が実施された。私の授業方針は、P氏にとにかくしゃべらせることを第一としている。しゃべる自信をつけさせるためである。したがって、テキストはあくまでも補助教材だ。
 この間、P氏がぼやいた。「なかなか覚えられません」
 そこで、私は「覚える」という漢字を白板に書き、「覚えるという漢字の中に、<見る>という漢字が入っているでしょ。日本に住んでいるのですから、たくさんのものを見て、頭の中にしっかりと焼き付けていってください」
 そして、「百聞は一見にしかず」という格言(สุภาษิต)を教えてあげた。
 すると、彼はすぐ理解し、タイ語で言った。「สิบปากว่าไม่เท่าตาเห็น」(直訳は、10の口は目で見ることにあたらない → 10人の人から聞いても、自分の目で直接、見るほうがはるかによい)
 英語では”One eyewitness is better than many hearsays”だ。とにもかくにも、〝Seeing is believing”の態度をもって、五感を働かせながら、単語や表現を叩き込む訓練をしよう!