高田馬場2丁目に在る古本屋が閉店するらしく、本の大バーゲン・セールをやっている。日曜日の午後の授業が終わり、散歩がてら歩いて帰宅する時の途中にある店だが、いつ行っても人が入っていない。ああ、ついに廃業か…..。
この店にはなかなかいい本が置いてある。そこで、『映画をつくった女たち』(松本侑壬子著・シネマハウス刊 1996年)を購入。副題として、「女性監督の100年」と書かれてあったので、興味を覚えた。映画史の中で、女性の初代映画監督は、フランス女性で、1896年であったことが<まえがき>に書かれてあった。従って、著者は100年を機にこの本を書いたとのこと。
日本女性が数人ほど紹介されているが、私が知っているのは、左幸子と田中絹代だ。現役では河瀬直美が大いに活躍している。私の出身大学の先輩が映画を撮っていたことも初めて知った。
ところで、私は田中絹代の講演会に行ったことがあるので、直接、彼女のオーラに接した。そして、感じたことは、「凛」。小柄な体格なのに、きりりとした態度。彼女の履歴を読んで、67歳で他界したことを知り、考えるところがあった。