金メダル & 銀メダル

 羽生選手の金メダル、そして、葛西選手の銀メダルで、テレビは一日中、その話題でもちきりだ。
 ところで、アナウンサーやレポーターの発音を聞いていると、私には銀メダルが金メダルに近いように聞こえる。聴力が鈍ってきているのかなあと心配になったが、その理由は、タイ語のせいかもしれない。
 タイ語を教える際、無気音のkaa,kii,kuu,kee,koo と有気音のkhaa,khii,khuu,khee,khoo を指導するが、日本人にはその違いを聞き取るのがものすごく不得手である。聞き取れないから、正しく発音することができない。
 無気音のkaa を説明する時、私は、「ガー」と「カー」のカタカナを白板に書き、濁音の「ガ―」の点を一つとり、生徒には、「ガ-」と「カー」の間ですよと言うことにしているが、彼らには発音が極めて難しいようだ。
 タイ人が発音すると、「長野」も、「中野」もほとんど同じに聞こえる。ということは、タイ人にとっても、日本語の「ガ-」と「カー」がよく分かっていないと言えよう。
 金メダルを狙ってきたスポーツ選手に対して、「金でも銀でもいいじゃないですか」と言うと、失礼になるかもしれないが、「金」に限りなく近い「銀」も有るはずだ。