12月21日に、「第81回アジア女性のための生け花クラス」が開講された。その際、例年にならい、華道講師から来年度のカレンダーが2種類、プレゼントされた。一つは小原流本部作成のもの、そして、もう一つは横浜支部作成のものであった。日本全国に支部はたくさん有るが、毎年、卓上カレンダーを発行しているのは、おそらく横浜支部だけであろう。
数年前、私は横浜支部の華展を観に行ったことがあるが、会場に入るや否や、満ち溢れる華やかさに圧倒された。これは何から来るものであろう? そして、やがてわかった。花よりも花瓶がすごい。豪華であることは勿論だが、何かが違う。また、考えた。そうだ、歴史だ。歴史の重みにほかならない。横浜支部の幹部級の方達が持っておられる花瓶は、おそらく、先祖代々のものであろう。横浜港で貿易商を営んでおられたに相違ない。最近、デパートで購入したものとは全く趣きが異なる。
生け花の場合、花が主体であり、花瓶は副。しかし、やはり、器は大切。その器に歴史の息吹が吹き込まれているならば、現在(生け花)と過去(花瓶)が見事に調和して、鑑賞する側に一瞬の緊張を与えてくれる。