今日は立冬。日々は刻々と冬に向かっている。
昨日、郵便受けに第一号の喪中葉書が届いていた。どきりとする。差出人は、25年前にタイ語を習われたT氏の奥様であった。T氏が昨年11月下旬に93歳で亡くなられたことを知り、しばし感慨にふけった。何故ならば、ずっと年賀状を交わしてきたからである。本来であれば、昨年、喪中葉書を送るべきところ、奥様は四十九日まで何かとご多忙であられたのであろう。葉書の最後に「お知らせするのが遅れて申し訳ございませんでした」と書いてあった。
私はT氏の年齢を知らなかった。逆算すれば、彼は68歳の時にタイ語を習い始めたことになる。きっかけはタイ人の留学生の知り合いがいるようなことをおっしゃっておられた。背筋のピンと伸びた紳士であった。大きな声ではっきりと話をされていたのが今でも脳裏に残っている。新宿中央公園のすぐ近くに立派なマンションを建てられた時にはご自宅に招待してくださった。そして、奥様の手料理を御馳走になった。
「ワイフが恵子というんです。先生のお名前と同じなんですよ」と言うと、奥様が傍でにこにこされた。
T氏と同じ姓(同一漢字)を有する男性が2名、目下、泰日文化倶楽部で勉強しておられる。63歳と51歳。まだまだ若い。これからが本当のタイ語の勉強だ。そう思って、頑張ってほしい。