タイの占い師

読書していると、タイとは全く関係ない本なのにタイやタイ人のことがよく出てくる。不思議だ。それだけタイへ行った日本人が多いということだろうか。
『高峰秀子の捨てられない荷物』(斎藤明美著 文藝春秋社刊 2001年)を読んでいると、次なる文章があった。
ーーバンコクにいたファンの男性が高峰の写真を占い師に見せたところ、その占い師が言ったという、「この人は好きじゃない仕事を長年やってきた人です。そして本来は情にもろい人だが、その情に溺れまいとして闘ってきた人です」。
本人と直接に会って占うのはわかるが、写真だけで高峰秀子の心の状態を占ったバンコクの占い師はすばらしい。タイ人が何かにつけて、占い師を訪ねることは昔からあるが、遠く離れた外国人の見立てもできる占い師がいるのであれば占ってもらいたいものだ。しかし、実を言うと、当たりすぎるから、占いや易はあまり好きではない。