『老いてこそ遊べ』(遠藤周作著 河出書房新社 2013年)を読んで、面白いことがいっぱい書いてあったので、連休中、一人、ゲラゲラ笑ってしまった。しかし、参考になることも書いてあった。
それは、友人で作家の阿川弘之氏と一緒にイギリスへ行った時の話である。阿川氏は英語が得意。しかし、イギリス女性と話している時の動作はあまりスマートではなく、「平生やりつけていない男が肩をすぼめ両手をひろげ、ヤング レディと話しかけ、ニタッと愛想笑いをするのを見ると、友人としてさむ気がしたのも事実だ。彼は英語はうまいが、それに伴う動作がうまくなかった。英語は会話と同時に動作の習得も必要なのだとその時しみじみと感じたのだった」
タイ語にも同じことが言える。まずは、合掌の仕方から学び、タイ人と話す時、気分を乗らせていくにはどうすればいいかを考えよう。日本人の動作はいつも硬いから。
小学校校長からのお願い
今日は「こどもの日」。快晴でよかった。ただし、30度近くになりそうなのが心配。
先週、郵便受けの中に、近所の小学校の校長が書いたお願い文が入っていた。内容は、「これから運動会シーズンをむかえるに際して、子ども達が練習をするので、その時に出る掛け声や歓声、その他もろもろの騒音でご迷惑をおかけしますが、なにとぞご理解ください」というものであった。
それを読んで、最近、幼稚園創設を反対する住民のことを思い出した。子ども達の声がうるさいからという理由だ。
思うに、大人はもっと寛容でないと。確かに病人がいればつらいかもしれない。しかし、子どもが大勢いると嬉しいではないか。
小学校の校長がそんなお願い文など、周辺各戸に配布する必要はさらさら無い。文句を言って来る住民に毅然として立ち向かう自信を持っておくことのほうが大切だ。。
中野の老舗洋品店 と 中国人
昨日、中野方面に仕事に行ったので、帰りに中野のブロードウェーの商店街に寄ってみた。私の好きな店は中年女性向きの洋服をたくさん揃えている洋品店だ。
「私、昭和40年からこのお店に来ているのですが、創業はいつですか?」と、尋ねてみた。
「昭和28年です。このあたり、お店がずいぶん変わりましたけど……。うちの店の商品はすべて日本製です。ですから、中国人がたくさん買いに来てくれます。何も知らないで買ってかえった服が中国製であることに失望したお客様が大勢、おられるようです。それからというもの、うちの店をみつけ、日本製であることを喜んでくださいます」
そこの店は良質の品物を用意している。だが、私の感想では、以前と色目が変わって来ているような気がする。明らかに中国人を対象にしているような感じだ。だが、いずれにせよ、日本のいいものを求める中国人は、これからもますます増えていくことであろう。
レスターのプレミア優勝 と お狐様
岡崎選手のレスターがプレミア優勝を果たした。オーナーがタイのKING Powerだから、親しみを覚えてずっと応援していたが、それが実現して、とても嬉しい。
レスターのロゴのシンボルが「狐」なので、King Powerの会長は来日のたびに、赤坂の豊川稲荷にお参りしていたと聞いている。そして、レスターが勝つと、知人の日本人に命じて、御礼の奉納を欠かさなかったそうだ。
それを聞いて、私も実家から持って来ている神棚用の狐の置物に願掛けをした。タイと日本とイギリスの3地点で、お狐様のミラクル・パワーが飛び交った。
今月中旬で行われるタイフェスティバルで、レスターのユニフォームが販売されると聞いている。KING Powerの文字が躍るユニフォーム。まさしくタイのKINGのPowerを感じる。是非とも購入したい。
熊本へ帰った生徒さん
一昨日、「タイ語初級 土曜日11:00」のクラスのTさんからラインが入って来た。彼女は今年3月に退職されたご主人と伴に、ご主人の郷里である熊本へ帰られた方だが、東京にも家が有るため、上京された時にはタイ語の勉強に来られるということなので、退会扱いにはなっていない。
「熊本についたその日の夜中に震度6強の本震に見舞われ、避難所暮らしも経験しました。経験値がアップですね(笑)。現在では家に戻り、楽しみを見つけながら、片付けと義父母の相手をする毎日です」
Tさんは獣医師である。去年、私に鈴虫をくださった。ラインの写真は柴犬と一緒に散歩しているところと、そして、一匹の虫の写真が送られて来た。柴犬は地震になんか負けないぞという自信たっぷりの顔をしている。そして、虫は虫で、大地にへばりついて、生きているぞという主張をしていた。
女流画家の主張
私は長寿の女性に関心が有る。彼女達の来し方、そして、生き方を知りたい。そして、参考にしたい。
昨日、近所の古本屋で、『私流に現在を生きる』(堀文子著・中央公論新社 2015年)を購入。一気に読んだ。
堀さんは1918年(大正7年)生まれ。現在、97歳。あと2ヶ月すれば、98歳におなりになる現役の画家である。
「絵というものは、教えることができない唯一のものです。味覚と同様、フォルムや色の感覚は習うものではないのです。生まれたときにその人がもっているものに他なりません。その感覚だけを頼りに自分で創造し、世界を作っていくのだと思います。その人の運命を開拓することは、その人自身がするべきことなのですから、誰かに教えを請うてはいけないのです」
長い引用となったが、これは語学にも通じるのではないだろうか。語学センスの良さは個人の問題である。
工場開き と 生け花
昨日、バンコクから生け花の写真が10葉ばかり、ラインで送られてきた。私がいつも泊めていただくJ先生(泰日文化倶楽部の元講師)のご主人がチョンブリに新しい工場を開設され、その工場開きが昨日、大勢の方々を招いて盛大に行われたことを知った。生け花は新しい工場に彩りを添えていた。
タイでは、発展、前進を祈願して、「9」の数字に縁起をかつぐが、なるほど、昨日は「29日」であったから、まさしく良き日であったわけだ。
私が感心したのは、いずれの花も生け方がすばらしかったこと!
「日本で数回しか習っていませんが、日本の生け花を思い出しながら、妹と一緒に生けました」と書いて来られたJ先生。妹さんも早稲田大学に留学しておられたから、生け花を習われたのであろう。
私は泰日文化倶楽部で2007年より、「アジア女性のための生け花教室」を無料で開講しているが、その主旨は、アジア諸国の女性が、将来、母国で、日本を思い出しながら、花を美しく生けてほしいという点にある。こういう場面に活かされるとは、想定外であった。
発音矯正は非常に疲れます。
昨日で、2016年における泰日文化倶楽部の授業の3分の1が終わった。無事に終わったので、ほっとしている。
私の第一の願いは、生徒の皆さんにタイ語の発音が上手になってもらいたいことだ。だから、発音矯正に力を入れている。そのことはタイ人講師にもお願いしている。
しかし、皆さんの発音は一向に上手にならない。日本語の耳で勉強しているからだ。早くタイ語の耳を持たないと、いくらタイ人講師に習っても、発音は上達しない。
「タイ語の発音を直すのは疲れるでしょう?」と、昨晩、いつも一緒に帰るピカピカ先生に尋ねると、彼女はこう答えた。
「いえ、面白いです」
それを聞いて、私ひとりが気を揉んでいることがわかり、思わず苦笑。なるほど、タイ人は違うステージで、のんびりと構えているんだ。タイ人から学ぶこと多し。
楽しい黄金週間を!
泰日文化倶楽部は明日の4月29日(金曜日)から5月6日(金曜日)まで、黄金週間として、お休みします。どうか、楽しく、有意義にお過ごしください。
旅行に出られる方は、さきざきの場所で大いに刺激を受けることでしょう。それこそがまさしく旅の醍醐味。
では、旅行計画が無い者はどうしましょうか。語学が好きな方はやはり語学の勉強ですね。語彙数を増やすことも楽しかりけり。文章をすらすら読めるようにすることも、これまた楽しいもの。
昨日、個人レッスンを受講された生徒さんは、タイ語の中に見る外来語に興味をお持ちでしたので、彼の要望に応えて、いろいろと教えて差し上げると、横で聞いていたタイ人講師が、「タイの先生で、そのように解説できるタイ人はいません」と、言ってくださった。褒められると嬉しい。私ももっともっと勉強しよう。
Y子さんがタイ語を習う理由
この4月から、大学の「タイ語中級」のクラスに、一度もタイ語を勉強したことが無い女子学生Y子さんが受講している。「タイ語初級」と専門の授業が重なったため、「タイ語中級」を選んだらしい。
それにしても、そんなにまでして早くタイ語を勉強したいというのには、きっと訳が有るはずと思い、タイ語を習う理由を尋ねてみたところ、Y子さんはこう答えた。
「春休みに東南アジアをバックパッカーで回りました。タイ南部のスラータニー県へ行った時、お金を下ろす時間が無くて、現金が無くなって困っていたところ、親切なおばあちゃんが現れて、ごはんをただで食べさせてくれました。そのおばあちゃんにタイ語で御礼を言うためにタイ語を習いたいんです」
「有難うございます」だけならすぐ言えると思うが、もっと内容の濃いタイ語を彼女は覚えたいのであろう。夏休みまでには何とかなると思う。私も彼女の一助になりたい。
