沈丁花

一昨日、所用で新橋の方へ出かけた。用事は正午で終わり。ビルの外に出ると気持ちよく晴れ渡っている。そこでしばらく歩いた、日光浴も兼ねて。
 すると、なんともいわれぬ沈丁花の香りが私の足を止めさせた。花に近寄って行ってスマホでパチリ。この沈丁花を写真に撮る行為は私の春一番の行事である。何故ならば、シンガポールで頑張っておられるY子さん(元生徒)が大好きなので、彼女に日本の春を知らせたいがためだ。
 Y子さんは20年前に日本を出てバンコクへ。そして6年後、シンガポールへ転進。彼女は今、生き生きと仕事をしている。日本に本帰国する様子はさらさらない。語学センス抜群。アジアで生き抜く力を持った女性として魅力的!

速読の訓練が必要

昨晩、「タイ語中級 火曜日19:00」のクラスを代講した。テキストは中級Ⅱを使用。単語だけを読ませると、意識して読むせいか、声に力が入っていて良いと思った。
 ところが、文章を読む段階に入ると、速読する力の無さが露呈された。タイ語の文章をすらすらと読み進める勉強が足りない。声に出して、読んで読みまくる必要が有る。これなら一人でいる時でもできるはずだ。
 以前、某研修中にタイムウオッチを持って、速読時間を計ったことがある。何回も読むと、暗記も出来るというものだ。
 今年初め、三重県から上京して来た元生徒が、一緒に食事をしている時に、中級Ⅱのテキストの中の文章を「先生、今でも暗記していますよ」と言って、いくつかの文章を諳んじて聞かせてくれた。その彼は来月からチェンマイに在る日本領事館に栄転される。

北タイのプレー県

昨晩、「タイ語中級 月曜日18:00」のクラスで、北タイのことが話題になった。タイ人講師は「チェンマイには行ったことがありません。しかし、プレー県には毎年行っています。父方のお墓が有りますから、4月上旬の清明節の時に親戚兄弟皆そろって寝台列車で行き、お墓参りをします」
 生徒達は<プレー県 จังหวัดแพร่>という県名を知らなかった。そして、先生の発音が、プレーではなくて、ぺーにしか聞こえなかったので、何の話題かピンと来なかった。
 「タイ人はお墓を持たないと聞いているけど、先生のところは有るの?」と生徒が尋ねた。
 「父の両親は中国から来た中国人です。だからお墓が有ります」、と先生。
 話は北タイのことへと発展して行った。私は壁に貼っていたタイ全土の地図を取り外し、机の上に置き、プレー県の位置を指差した。
 我々日本人は、チェンマイ、メーホンソーン、そして、チェンラーイまでは馴染みが有るが、北タイにおけるそれ以外の県をほとんど知らない。観光地化され過ぎたところへ行くのはしばしやめて、素朴な田舎生活を見るのも勉強になる。タイ語の発音が悪いと、外国人観光客を知らない人々は、想像を働かせてくれないので、おそらくタイ語が通じないであろう。田舎でタイ語が通じれば、あなたのタイ語は本物だ。

自死する金魚

昨日、個人レッスン後、泰日文化倶楽部の近くにある蕎麦屋へ行った。もう30年も行っている店だから、店の皆さんとは懇意だ。
 この店は入り口の自動ドア近くに置いてある手水鉢の中に金魚を飼っている。金魚は3匹。いずれも1.5cmくらいの小さな金魚で、見栄えは全くしない。
 「いつ見ても同じ大きさみたいですけど、金魚、大きくならないの?」と私は尋ねた。
 「大きくなると、自分からジャンプして飛び出すんです。朝、床の上で死んでます」と、お店の人。
 「それじゃあ、まるで人間の飛び降り自殺と同じですね」と、私。
 窮屈さを覚えると、あるいは、老いを悟ったものは、どこかへ消える。生物の摂理かもしれない….。だが、消えることはないじゃないか。新たなる身の丈に合った空間を求め、五感をふりしぼって、与えられた「一回限りの生」に輝きを加えようではないか。

気仙沼の鰯の缶詰

一昨日、池袋東口に在る「宮城ふるさとプラザ」へ行き、鰯の缶詰を買った。製造者は気仙沼ほてい株式会社。缶の表には、「DHA・EPA 三陸 気仙沼ほてい 鰯 いわし 醤油煮」と書いてあった。私は醤油煮の他に、バジルソース味も購入。賞味期限は2020年8月22日。実に長い。これなら買い置きをしておいても安心だ。
 ところで、DHAとは「ドコサヘキサエン酸」、そして、EPAとは「エイコサペンタエン酸」の略語だそうで、いずれも認知機能の維持に非常に役に立つとのこと。両者の効果には差異が有るそうだが、専門的な話はやめて、大雑把に見ると、高齢者には最適の食べ物だ。記憶力も高めてくれるというわけだから、毎日、少しずつでも摂取したい。
 今日は震災(3.11)から7年。報道機関は震災を特集した番組ばかり。それはそれでいいが、東北の産物を食べることで東北を永遠に応援しよう。

掃除は楽しい

昨日、雑排水管の洗浄検査が有ったので、業者を待った。検査が有ることは1ヶ月前から知らされていたので、1週間前から台所のシンクや洗面所や風呂場を少しずつ掃除した。その結果、当日はあわてずにすんだ。
 掃除をしながら思ったこと、それは、「きれいになるのは気持ちがいい。掃除も楽しい」ということである。磨くときれいになる。すると、まだ磨ききれていない部分の汚れが目立ち、気になって仕方がない。だから、さらに磨く範囲を増やしていく。
 掃除をしながら考えた。勉強も読書も同じではないかと…..。興味が広がると、もっと知りたくなる。それをシャットアウトすると、そこでストップ。もったいない。どんどん行動を広げていけばいいのに。
 日本の住所は、国、県、市(又は郡)、町、村、番地というように、だんだん狭まって行く。だが、世界諸国の住所は、番地、村、町、市(又は郡)、県、国、というように、広がって行くのがほとんどだ。話題や発想を展開するには後者のほうがよろしい。

さんぴん茶

 知人から沖縄土産として「さんぴん茶」を頂いた。袋の裏に次なる説明文が有った。
 「沖縄で言われているさんぴん茶とは? 昔、台湾からジャスミン茶を輸入した際のよび名が香片(シャンぺェン)と呼ばれ、シャンぺェンがなまって、沖縄では“さんぴん”と呼ばれるようになりました。さんぴん茶の原産国は、主に中国や台湾になります」
 ネットで調べると、香片(シャンピエン)と書いているものもあった。いずれにせよ、シャン(香)がサンに、ペェン(又はピエン)がピンに聞こえた結果、「サンピン」になったというわけだ。
 外国語を日本語に導入する際、日本語の母音や子音に組み込んでしまうために、このような現象が起きがちだ。外国人にはわかりにくいであろう。
 時間があれば、そして、単語の由来に関心が有るならば、和製化した外国語を列挙してみてはいかが?

1週間で90分の授業だけでは駄目

代講していつも思うこと、それは、生徒の予習・復習にかける時間があまりにも少なすぎて、学力の伸びがみられないということだ。昼間の仕事で疲労困憊だから無理もないが、そこは自助努力でなんとかカバーしてもらいたい。
 何でもそうだが、自分に力がついてきたなあと感じると嬉しいものだ。タイ語も同じ。発音が上手になれば、自分自身、とても気持ちがよくなる。1週間に1コマの授業(90分間)ではとても間に合わない。どうにかして、一日に30分間でもいいから、勉強の時間を捻出してほしい。
 先日、個人レッスンを受けている女性に、“Satisfied life is better than successuful life. Because our success is measured by others. But our satisfaction is measured by our own soul, mind, and heart.”という文章を読んで聞かせてあげた。すると、彼女は、「私が習いに行っていた英会話教室の先生より英語の発音がはるかに上手だわ!」と言ってくれた。私は英語であれ、タイ語であれ、一つ一つの単語に感情移入をしながら発音するように心がけている。そうすることがとても楽しい。

FOODEX 2018

昨日から幕張メッセに於いて、「FOODEX 2018 第43回国際食品・飲料展」が始まったことをテレビの経済ニュースが盛んに伝えている。今年は中南米の食品が人気だそうだ。
 クラゲを日本に輸出しているタイ人の来日目的が、このFOODEXを視察し、いろいろなバイヤーと交流し商談することにあったことが判明。彼から送信して来た写真には、日本人バイヤーと、「忍者の店」で仲良く食事をしている様子を伝えるものがあった。タイ人と日本人が仲良くしている光景は実にいい!
 日本の高齢者は食生活のメニューが限られている。納豆、みそ汁、蕎麦、うどん、煮物、魚、漬物…..等々。だが、世界には面白い食品が有るわけだから、たまには未だ食べたことがない料理を食べて、脳と心の活性化をはかろう!

クラゲを輸出するタイ人

最近、日本にクラゲ(แมงกระพรุน)を輸出しているタイ人にお会いした。彼のお姉さんは泰日文化倶楽部の元タイ語講師。なので、彼とは20年ほど前に一緒に食事をしたことがある。風貌のいい中年になっておられた。
 彼と奥様を中華料理に招待すると、メニューの写真を見ながら、クラゲを使った酢の物を注文された。そして、セブンイレブンへ行くと、冷やし中華を手に取って、具材の中のクラゲを指しながら、「このクラゲは私の会社から日本に輸出しているものです」と説明してくれた。
 彼には4人のお姉さんがいる。1番目の姉は料理がプロ級。2番目の姉はトムヤムクンに使われるふくろたけを輸出。3番目の姉(泰日文化倶楽部の元講師)は弁護士、兼、会社社長。4番目の姉はフランスのリヨンでタイ料理店を経営。私はこのファミリーをみんな知っている。彼には5人のお子さんがいて、今度は子供達を連れて来たいそうだ。やり手の経営者であり、良きパパでもある。