今月、「忘年会スルー」という言葉をよく聞いた。その気持ちはよくわかる。そして、「年賀状スルー」もわかる。行きたくなければ不参加、そして、書きたくなければ書かない。それでもいいと思う。
今週のテレビは、「帰省ブルー」をテーマにしている話題が多い。年末年始にご主人の実家へ行くのがうっとおしいというわけだ。毎年のことだと、経済的にも精神的にも肉体的にも大変である。
ところで、日本語でブルーやスルーと書くと、もはや和製英語になっているが、英語で書くと、blue であり、through である。同じ「ウー」という母音でも、英語の綴りは全く異なる。
タイ語を習っている生徒達はタイ語の綴りが難しいと言う。しかしながら、英語の表記のほうがはるかに多岐にわたっているから、もっと難しいのである。
1.you (ユー あなた) 2.who(フー 誰) 3.crew(クルー 乗組員) 4.cruise(クルーズ 客船の旅) 5.moon(ムーン 月) 6.canoe(カヌー)7.music(ミュージック 音楽) 8.humid(ヒューミッド 湿っぽい) 9.glue(グルー 接着剤) 10.pooh(プー 熊のプーさん)
今日の宿題
『世紀末からの出発』(山崎正和 文藝春秋刊)は1995年10月に発行された本である。山崎氏が諸新聞に書いた文章に加筆した内容であるが、4半世紀前の世相、特に世紀末に対する欧米をも含めた彼の総括を読んで、当時のことが鮮明に思い出される。
以下はこの本の冒頭部分である。タイ語に訳してみよう。
一九九五年は、日本にとって、「戦後五十年」を記念する年になるが、これはたまたま世界にとっては二十世紀の終わり、二十一世紀まであと五年を残す年にあたる。日本人にとっては、独特の感慨をおびて思い出される半世紀であるが、はたしてそれは世界の地平の上で、どのような意味を持っているのだろうか。「戦後五十年」という関心のあり方そのものが、ひょっとすると、またしても日本人の閉鎖的な心理を表しているのかもしれない。
タイの軽井沢
昨日、大塚駅近くの路地の中を歩いていると、威勢のいい魚屋を見つけた。関さば(大分県)の刺身が新鮮そのものであったので購入。帰宅してすぐに食べた。肉厚で美味しかった。
関さばを食べたからというわけでもないが、元生徒の関さん(指揮者・琵琶の演奏者)を思い出したので、彼にクリスマスの写真をラインで送った。すると、すかさず返信が有った。
彼は台湾の烏来で温泉につかった後、タイへ飛び、そして、自分で車を運転してカオヤイ国立公園の中のテント・ホテル(1泊1万円相当)に投宿したばかりとのことであった。
「最近できたばかりのようです。テントの中はエアコンもあって快適です。シャワーの水の出があまりよくないですが、間に合う程度で大丈夫です」
彼は、ハンモックでくつろぐ姿や、ビア・シンとタイ料理の写真を送って来て、「カオヤイはタイの軽井沢なんだそうです」と結んでいた。
高田馬場の新規喫茶店
昨日、掃除のために教室へ行った。すぐ近くに喫茶店が新規開店していた。そこは昔、レトロな純喫茶であった。その店を私はよく利用した。しかし、次第に客足が遠のき、客は私一人という日が多くなった。そして、ついに閉店。
そのあとには居酒屋が出来た。生徒達とよく行ったものだ。これは10年前の話。その居酒屋は高田馬場2丁目にも在ったので、高田馬場3丁目のこの支店はいつしか閉店し統合された。
居酒屋の次は串カツ屋になった。一度も入ったことがないまま潰れていた。閉店の挨拶も見たことがなければ、喫茶店にリフォームしているのにも全く気がつかなかった。都会の店の変貌はあまりにも早い。
いずれにせよ、再び喫茶店に生まれ変わってくれたことが、私にとっては嬉しい。名古屋スタイルの喫茶店だ。どうにか頑張って10年は持ちこたえてほしい。
年末の可愛いお客様
12月は仕事というよりも来客で忙しかった。ドイツから来日された友人の息子さんはまるで我が子のようであった。何故ならば、毎年、我が家にやって来てくれるからである。そして、札幌在住の元生徒さんが来られた時は、まるで留学中の娘が帰って来たかのよう……。というのもここ数年、お会いしていなかったから。
ところで、年末年始、必ず我が家で過ごすタイ人ファミリーが今年も到着。深夜便でやって来るということであったので、私は午前6時から受入れ態勢を整えていた。
午前8時15分、まず坊やが部屋に入って来て、「こんにちは!」と明るく弾むように私に挨拶をした。私は「おはようございます!」と応じた。しかし、坊やはキョトンとした。何故ならば、彼の少ない日本語の語彙には「おはようございます」がなかったからである。
「こんにちは」と言ってあげたほうがよかったのにと私は反省したが、ついつい語学教師の矯正心が出てしまった。
Sur la Colline (丘の上で)
昨日は冬至であった。茶道仲間とカボチャ(南瓜)を食べた。今日から昼間の時間が少しずつ長くなることが嬉しい。
夜7時半からマンション住民達と忘年会をした。まず最初、フランスのシャンペンで乾杯し、そのあと、幹事が彼の叔父様が造っているという韮崎のワインを開けた。
「叔父は山梨のブドウでは満足せず、わざわざフランスから仕入れたブドウをワインにしております。しかし、それだけでは美味しいワインはできません。やはり、醸造所の壁についた古くからの菌が必要だと思います」と、幹事。
ワインの名前は<Sur la Colline>。その意味は「丘の上で」。集まった住民は一人の女性を除き、皆さん70歳以上。
アルゼンチンやイタリアのワインも持ち込まれ、それはそれで美味なる味であったが、私は日本人が頑張って造っている韮崎のワインに惹かれた。何故ならば、我々はもう高い山に登る年齢ではない。「丘の上で」を呑みながら、来し方、そして、今後の行く末をとりとめもなくおしゃべりするのが丁度よい。
今日の宿題
今日は12月22日。2の数字が3個並んでいる。そこで、2の数字に関する表現を列挙するので、タイ語で書いてみよう。
(1)2+2=4
(2)2x2=4
(3)4÷2=2
(4)2分の1
(5)2対2
(6)二輪車
(7)二枚舌
(8)二重人格
(9)二者択一
(10)双子
今年最後の授業
今日12月21日、泰日文化倶楽部は今年最後の授業日です。令和元年を迎えた5月、新たなる時代の到来と思いきや、あまりにも多岐にわたるニュースの洪水で目も耳も伏せたくなりました。
しかしながら。高田馬場の泰日文化倶楽部はおだやかに時が過ぎていきました。東京、及び、関東周辺から通って来てくださった生徒さん達、この一年間有難うございました。
今日は「アジア女性のための生け花教室」が開催されます。最近は中国人の参加が比率的に多くなりました。中国人は熱心です。学ぶパワーが有ります。日本人も負けずに、頑張りましょう。さもなければ、気がついた時、中国人の中にうずもれているかもしれません。
奮起して、学ぶ力を維持向上させましょう!
生徒さんの声
以前にも書いたことがあるが、泰日文化倶楽部の生徒さんは何故だか遠方に在住の方達が多い。毎週、高田馬場まできちんと通って来てくださることに対していつも有難いと思っている。
「タイ語中級 水曜日13:00」のクラスに在籍しておられるMr.Yは、熊谷から通う事、もう7年。一昨日、ボン先生に代わって私が担当したが、とても熱心に、そして、楽しそうに勉強しておられるのを観て、彼に感謝の言葉を送った。
すると、彼はすかさず応じた。「ผมมีความสุขมาก」
このタイ語を直訳すれば、「私は幸せです」。だが、彼の表情からは、さらなる表現が加味されているように私には思われた。
「一週間に一度、東京に来てタイ語を勉強することは頭の体操になってとてもいいです。タイの話をタイ人講師から聞くのも有益です。タイへ一人旅をしても全く怖くありません」
彼は最近、完全にリタイアされたそうだ。時間的余裕はたっぷり。タイ語の勉強にさらに意欲満々!
今日の宿題
次なる文章は、『もしも利休があなたを招いたら』(千宗屋著 角川書店 2011年)から引用したものである。
タイ語に訳してみよう。
お茶というのは相手ありきのものであると同時に、まずはやはり自分自身と相対するものです。お客様が来る時しか点てない、稽古場でしか点てないというのではなく、まず生活の中で自分自身のために点てる。まず、自分。自分と向き合えなければ、人と向き合うことなどできませんから。
お茶に限らず、日本の伝統的な文化や芸能は、季節感というものを非常に大切にします。これは四季のある日本という国の気候風土によって育まれてきた、きわめて繊細な感覚です。
