昨日、大学時代に一緒に学寮で過ごした寮友8名が集まった。地方から出て来た者同士が初めて会ってから50年。新幹線が開業し、東京オリンピックが開催されてから半年後のことである。
互いに50年間の人生を語り合った。50年x8名=400年間の人生は、それぞれに聞くに値するものであった。
一番嬉しかったこと、それはすぐに昔の気分に戻れたことだ。顔は老けたかもしれないが、声、そして、話し方は全く変わらない。
8名の中で、現役で働いているのは私ともう一人だけ。彼女は結婚して吉川さんになった。彼女の仕事は7ヶ国語で書かれた膨大なる資料を読み、某業界に関する分析結果を毎月、まとめているそうだ。
語学を専攻したわけではないので、彼女はこう言い放った。「7ヶ国語全部、独学なのよ」
7ヶ国語の中にタイ語は入っていなかった。
元生徒さん達の近況
4月に入り、元生徒さん達から嬉しいメールが入った。
M氏の報告=日本語教師の免状が取れました。4月からは日本語教師になります。余裕ができましたら、タイ語の勉強を再開いたすつもりです。
H氏の報告=按摩マッサージ指圧師、はり師、灸師の国家試験に合格しました。
T氏の報告=現在、タイと東京を往復しております。タイ語は現地で勉強しております。発音と声調、むずかしいですね。
皆さん、春爛漫の境地であられることであろう。地道に努力をして、初志貫徹することはなんと楽しく、嬉しいことか!
世界最高齢者
昨日、世界最高齢者であった大川ミサオさん(注:オは、旧カタカナ)がお亡くなりになった。1898年(明治31年)3月5日に誕生されたので、117歳になったばかり。
私の関心は、19世紀に生まれた日本人として、彼女が最後の日本人であったということ。理由は、私の父も同じ1898年生まれであったから。
大川さんの長生きの秘訣は、「美味しいものを食べること」、「ゆっくり暮らすこと」、「よく寝ること」、だそうだ。
そう言えば、先日、未承認ではあったが、127歳で亡くなったメキシコ女性のモットーをネットで読んだことがある。それは、「よく寝ること」、「チョコレートを食べること」、そして、「結婚はしないこと」、であった。
二人の女性のモットーを真似すれば、90歳~100歳まで生きていけるにちがいない。
そうだ、あと一つ、追加させていただこう。「言葉を学ぶこと」!
新学期・新年度
今日から4月! 桜も満開! 新学期、新年度の始まりだ。新入生達のウキウキ感は実にうらやましい。
ところで、会計年度のことを、タイ語では、「ปีงบประมาณ ピー(年)+ゴッププラマーン(予算)」という。今日から生活必需品、すなわち、インスタント・コーヒー、牛乳、チーズ、ケチャップ、等々の値段が上がるそうだ。これは大変。家計簿をしっかりとつけて、予算配分を常に考慮に入れないといけない。
タイ語の「ゴッププラマーン」は、ゴップ=合計する、プラマーン=見積る、という意味から成立しているが、プラマーンには、もう一つの意味が有る。
それは、<およそ、だいたい、約>という意味である。
どんなに緻密に数字をはじき出しても、計算通りにうまくいかないのが予算であり経理だ。あまり深刻に考えるとつらくなる。そこは、アバウトな態度で向かうのも一考。
昔から言われていることだが、タイ人は「ゆるやかな生き方」を備え持っている。そこに我々日本人は魅力を感じる。
Lupper へのお誘い
知人から、「Lupperをしますから、どうぞいらしてください」というお誘いを受けた。
lupper? 恥ずかしながら初めて知った。lunch と supper の間の食事のことを言うらしい。なるほど、そういえば、朝食と昼食の間の食事をブランチというから、そのノリで造成されたのであろう。
このような言葉遊びがタイ語にも有るかなあと思ってみたが、今のところ、みつからない。あっ、そう言えば…..。有った!
入門したばかりの生徒さん達は、<サワッディー こんにちは>と、<サバーイディー 元気がいい>の音の違いがわからなくて、<サバッディー>と発音することが多い。忙しい世の中、この単語のほうが省エネになる。だが、それはいけない。やはり、本来のサワッディー、とか、サバーイディーという挨拶語は愛嬌を持って発音したほうがいい。
旅は道連れ 世もながれ
昨夕、授業が終わって、目白駅に戻って来ると、駅舎内に幼稚園の園児と小学生が合作した絵が掲げられていた。子ども達の絵を見るのは好きである。無邪気だから。そして、色合いが明るいから。
ところが、絵の表題を見てびっくりした。<旅は道連れ、世もながれ>と書いているではないか….。
私は何度も反芻した。「たしか、旅は道連れ、世は情け ではなかったかしら?」
私が間違っているのであろうか。それとも時代が変わってしまったのであろうか。
非常に面食らった。そして、自分に言い聞かせた。
「そうだ。世はすでにスマホの時代。指先で軽く押すだけで画面はばんばん変わる。欲しい情報は取り放題。世の中の動きは小さな表示画面の中で流れに流れている。<世は情け>なんか、どこ吹く風か….」
新学期の準備
そろそろ4月。新学期の準備をしなければならない。まずは教材から。
『タイ語入門』と『タイ語会話初級』はすでに印刷会社から届いている。『タイ文字書き方帳』も、生徒さんがタイから買って来てくださった。
あとはCDの複製のみ。高田馬場にCDを複製する会社が有るので、発注に行った。すると、そこの社員がCDの具合をチェックした。まず聞こえてきたのは、「サワッディ―」。
するとその社員はすかさず言った。「タイ語ですね」
私もすぐに応じた。「あら、タイ語、わかるんですか?」
「こんどのゴールデンウィークにタイへ遊びに行きます」
それを聞いて、宣伝がてら、つい言ってしまった。
「高田馬場のHIS、わかりますか? あそこの隣りのビルでタイ語教室をやってます」
素敵な男性だ。是非、タイ語を習いに来てほしい。
或る中国語講師
一昨日、教室の近くにある喫茶店の窓際で新聞を読んでいた。その喫茶店は手塚治虫が愛した店である。何故ならば、かつてそのビルの上に彼の会社と仕事場が在ったから。
ガラス窓越しに、道路の反対側にあるビルの看板が目にとまった。「孔婉麗中国語学院」という看板だ。この学校には約15年位前に見学に行ったことがある。
学院の名前に校長先生のお名前が冠せられていること、そして、NHKの中国語テキストの広告にも堂々と出ていたことからも、すばらしい学院であることは承知していた。
昨日、その孔婉麗先生はお元気かしらと思い、ネットで調べてみると、2004年3月27日に80歳でお亡くなりになられたことがわかった。昨日は3月27日。奇しくも先生のご命日であった。
一度もお会いしたことはないが、他者の追随を許さぬ熱意を持って中国語のご指導にあたられたという孔婉麗先生に、私は敬意を表していた。
先生のモットーは、「十年樹木 百年樹人」。その意味は、「木は十年で大木になるが、人間教育は百年たって初めて効果が出る」とのことである。
木曜日の女性の生徒達
泰日文化倶楽部では、木曜日の場合、5クラスを実施している。それぞれのクラスの女性の生徒数を以下に列挙すると、以下の如くである。
初級13:00=2名、初級14:30=3名、入門17:00=3名、初級19:00=1名、中級19:00=3名。
以上の数字からもお分かりのように、そんなに多くはない。それではもう少しクラスをまとめてしまえばいいではないかという考えにもなるが、スタートした時期がばらばらだから、クラスの統合をはかることは無理。
4月以降もこのままクラスは継続されていくが、それぞれのクラスの女性達から、「授業が楽しい。タイ語、もっともっと頑張ります!」と言われると、それだけでタイ語塾を開講している喜びに包まれる。
泰日文化倶楽部は素敵な女性、個性的な女性、そして、タイが大好きな女性が集うところとして、その価値は高い。
<待ちに待つ>をタイ語で表現すると…..
ここ数日、寒い、寒い。暖房をつけ、おまけに電気カーペットで教室を暖めている。桜も咲き、そろそろ4月だというのに…..。
タイ語の辞書を何気なく見ていると、「待ちに待つ รอร้อรอ」という表現が目にとまった。<待つ รอ ロー>という動詞を3回連続して使っているのが、面白いと思った。しかも、真ん中の<ロー>に、第二声調記号(ไม้โท マイ・トー_)をつけて、声調に変化をつけ、平声+高声+平声にしているところが、いかにも待ちこがれている雰囲気が出てすばらしい。
このような声調遊びは形容詞を強調する時によく見られるが、動詞でもこのようにして遊びができるとなると、まだまだ他の例題を探したくなる。
それにしても、春が待ち遠しい。รอร้อรอ!