泰日文化倶楽部では、月に1回、生け花教室を開催している。教えに来られる華道講師は横須賀でも教室をお持ちだが、東京に教えに来られることがとても楽しいとのこと。
「皆さん、11月も第4土曜日で大丈夫ですね」と、先月のお稽古の終わりに講師が確認をされた。
すると、山梨県猿橋から通って来られている生徒がこう言った。
「あのー、実母が百歳の誕生日を迎えます。ですから、ちょっと…..」
華道教師がすかさず応じた。「私の母は101歳です。一度も骨折したことがありません」
横で聞いていた私は、お二人の御母堂が元気にお過ごしであることを知り、うらやましく思った。
そこで、先日、東京駅八重洲口地下街に行った折り、今半に入って「百年牛丼」を食べた。牛のようにゆっくりと歩み、百歳を目指そう!
魚島(うをじま)
『光のくだもの』(大岡信著 小学館 1992年)の中に「うをじま」という詩が紹介され、何故、書いたか、そのいきさつが述べられている。瀬戸大橋開通(1988年)を記念して刊行される瀬戸大橋写真集『未来架橋』に共著者として書くため、備讃瀬戸の本島を取材するうちに、次なる詩が出来上がったとのことだ。
魚島どきの海どりは いつにもまして 目を張って翔ぶ
はれぼったい 寝ぼけまなこは 一羽もゐない
玉藻よし讃岐の国の 海どりは 目の高気圧だ
大岡氏は「魚島とは、晩春・初夏のころ、産卵をひかえて外海の魚が沿岸付近に大挙して集まるのを形容して言う」と説明を加えている。「この海域が大小三千といわれる多島海であり、必然的に海底が複雑に起伏して魚類の棲息に絶好の条件を与えている」と、関東人である彼は我が故郷を絶賛。某政治家が「四国は離れ小島」と言ったそうだが、詩人に言わせれば、「四国は魚島」。昔の景観をそのまま残し、幸多き島である。
有気音(ph=พ ผ ภ)を練習しよう!
昨日の授業中、生徒達が発する有気音(ph= พ ผ ภ)が私には気にくわなかった。すかさず注意をした。だが、すぐに矯正できるものではない。時間をかけて、日々、練習するしかないであろう。
以下に、有気音(พ ผ ภ)を使った文章を列挙する。声を上げて読みなさい。なお、余裕のある方は、自分で文章を作ってみてください。
1)คุณพ่ออยากให้ผมเป็นผู้พิพากษา
2)พี่ชายผมทำงานที่โรงพยาบานเป็นเภสัชกรในจังหวัดกำแพงเพชร
3)รุ่นพี่กลายเป็นผู้แทนราษฎรของจังหวัดพะเยา
4)ผู้จัดการเป็นคนสุพรรณบุรี ไม่ใช่คนเพชรบุรี
5)พี่สะใภ้เป็นคนสุภาพและพูดไพเราะ
6)น้องสะใภ้ผัดผักเผ็ดๆเพราะเขาเป็นคนภูเก็ต
7)จ.เพชบูรณ์กับจ.พิษณุโลกมีผลไม้หลายพันธุ์
緊張感
昨日の午後、着物の着付け教室へ行った。15回目である。だが、自分の覚えの悪さを着付け講師にぶつけざるを得なかった。言い訳を伴いながら…..。
「お茶の教室で着る以外、着物は一切、着ないんです。しかもお茶の仲間が帯を結んでくださるし….」
すると、江戸時代から続いている呉服屋さんの女将がすかさず言った。
「着物を着て町を歩くといいですよ。皆さんから見られているという刺激が必要。そうすれば緊張感が生まれて、着こなしが良くなります」
茶道講師も、先日、似たようなことを話された。「お茶会でお点前を披露すると、そのあと、必ずや上手になっていますから」
なるほど、緊張感が大事というわけだ。タイ語の勉強にも通じる助言である。
スラスラと発音しよう!
タイ語がスラスラと発音できない生徒が多い。タイ文字を読むのに慣れていないからである。大人は耳だけで覚えることが不得手。目で勉強するのもいいが、なるべく早く音で覚えてほしい。
今日の出題は、単語と単語が合成されて新しい意味を持っていく過程を頭に叩き込み、それを口ずさみながら、音でも覚えて行くやり方である。
1)หน้า หน้าที่ เจ้าหน้าที่
2)เดิน เดินทาง กระเป๋าเดินทาง
3)จน จนถึง จนถึงสิ้นปี
4)ทน อดทน อดทนไม่ได้
5)รับ รับรอง ผู้รับรอง
まだまだたくさんあるが、仕事が舞い込んで来たので、今日はここまで。似たような出題を御自分で作ってみてください。
南池袋の古本屋
昨日、『あん』(河瀬直美監督・樹木希林主演)を観るため、9時半に池袋の新文芸坐へ行った。遠くから見ると、人が並んでいる。あわてた。しかし、彼らはパチンコ客であった。
帰路、南池袋に在る古本屋に寄ってみた。店内の様相が変わっていた。店主に尋ねた。「アジア関係の本が一切、無くなっていますが……?」 店主は答えた。「ああ、アジアの歴史本はやめました」
なんだか淋しい思いがした。だが古本屋が続いていることに安堵。それだけでいい。多くは望まない。
『小林英雄対話集 直観を磨くもの』(新潮文庫 平成26年刊)を購入。対話の相手は錚々たる人物だ。三木清、三好達治、梅原龍三郎、五味康祐、横光利一、折口信夫、大岡昇平、今日出海、湯川秀樹、福田恆存、永井龍男、河上鉄太郎。私の大学受験時代の出題に出て来た文化人ばかり。読んでいると昔の世相にタイムスリップ。
もう一冊は、『光のくだもの』(大岡信 小学館 1992年11月発行)を購入。詩人である大岡氏の言葉は研ぎ澄まされていて、ぐさりと来る。
文化(วัฒนธรรม)と 老人(ผู้เฒ่า)
「タイ語中級 水曜日18:00」のクラスは私が担当するクラスだ。いつも授業の冒頭はウオーミング・アップとして、会話をしながら、会話の中に出て来た単語を10語ばかり、タイ語で書かせている。今週の授業では、「文化 วัฒนธรรม」というタイ語を書かせた。しかし、生徒は書けなかった。何故ならば、滅多に出て来ない「ฒ ผู้เฒ่า 老人」が使われているからである。
生徒の一人が言った。「วัฒนธรรม には、ธ ธง(旗)も出て来ますね」
そこで、私はつけ加えた。「วัฒนธรรมไทย(タイ文化)だと、さらに、ท ทหาร(兵隊)も出て来ますよ。ถึงวัฒนธรรมไทย(タイ文化について)にすると、ถ ถุง(袋)も….。タイ語の[th音]には、いろいろな文字が有ります。単語を書いて書きまくり、しっかり覚えましょう!」
金徳洙サムルノリ・コンサート2018
昨晩、渋谷で行われた「サムルノリ誕生40周年記念 金徳洙サムルノリ・コンサート2018」へ行った。金徳洙氏のコンサートは、泰日文化倶楽部の生徒さんであるA子さんに誘われて、ほとんど毎回、聴きに行っている。
伝統楽器奏者である金徳洙氏は舞台でいろいろと話された。「旅芸人として60年。サムルノリのグループを結成して40年。新生サムルノリのメンバーは、たとえて言えば、東京芸術大学の博士課程に匹敵する韓国の芸術大学を出ています。したがって、昔の旅芸人と大いに異なる点は、皆、英語やフランス語をしっかりと勉強していることです。音楽も基礎から徹底的に習っています。私達は日本での講演が終わると、すぐにアメリカへ行きます。アメリカの次はモスクワへ行きます」
世界を視野に入れているサムルノリのメンバーは英語やフランス語ができる。それが彼らの胸の奥底に自信となって、海外ツアーのストレスをはねのけている。語学が出来れば憂いなし。
平成もあと半年
今日は11月1日。きりりとした気分で過ごしたい。
平成もあと半年を残すのみとなった。気負うことなく、平常心でたんたんと暮らしていけばいいと思う。だが、頭と体の訓練だけは怠らないようにしたいものだ。
今日の出題は、「平」という漢字と「成」という漢字が使われた単語を以下に書き出すので、それをタイ語に訳してください。
1)平和2)平穏3)平等4)平行5)平衡6)太平洋7)地平線8)不平不満
9)成功10)成長11)成果12)成分13)育成14)完成15)合成16)一気呵成
美とバランスを求めて
生け花を習ってかれこれ12年が経つ。月1回の稽古だから、腕前は遅々たるもの。しかし、器に盛られた花の美とバランスの仕組みはわかるようになった。
編物も同じく12年経過。まだまだふぞろいの作品しかできないが、やめるとおしまいだから編物講師の家に通っている。
茶道は2年8ヶ月経過。暗中模索だが、美と静を楽しめばよいと思っている。
ひるがえって考えると、すべての稽古事に終わりはない。達成感は遠い先。途中経過を楽しむだけで良しとしよう。そして、美(ความสวย)とバランス(สมดุล)を求めて、日々、小さな変化(การเปลี่ยนแปลงเล็กๆน้อยๆ)と前進(ความก้าวหน้า)に喜びを見い出す。それで良し。