雲龍柳 と 南天

先週の土曜日、「アジア女性のための生け花教室」を実施した。私は2杯、生けた。華道講師が用意された花材は、雲龍柳とバラ、そして、南天と竜胆(リンドウ)であった。
 1杯目は、雲龍柳を生けた。葉っぱが全く無い。良い枝ぶりを5~6本、まず選ぶことから始めたが、細い枝を剣山に生けて行くのは至難の業である。最近、ずっと枝物ばかりを生けているが、いくら習っても思うようにはいかない。
 だが、華道講師のご指導のもと、生け終わると、まさに龍が天に昇って行くみたいに見えて、大満足。
 2杯目は、南天と竜胆と白菊を生けた。南天といえば、「難を転じる」ということで、正月の花だ。だが、赤い実はついておらず、緑ゆたかな南天の葉が瑞々しかった。竜胆は漢字のイメージから言うと、まさしく竜の胆(きも)だから、とても力強い。
 このところ花の名前をカタカナで書く傾向がみられるが、漢字で書いたほうが、日本人には有難味が感じられる。

สะกด というタイ語

สะกด というタイ語は、一般的には、「文字を綴る=สะกดตัว」という場合に使われる。しかし、先日、「タイ語中級 土曜日11:00」のクラスを見学すると、「สะกดจิต」という表現をタイ人講師が白板に書き、「催眠術….」という説明を加えたが、日本語の動詞が思いつかなかった。
 「催眠術をかける」であるが、この「かける」という動詞は、①醤油をかける、②お金をかける、③時間をかける、④負担をかける、⑤壁にかける、等々、いろいろな場面に使われるので、タイ人にとっては、かえって難しいかもしれない。
 では、「สะกด の用例」を以下に列挙してみよう。
 1)สะกดอย่างไร どのように綴るの?
 2)สะกดตัว単語の綴りを口で言う
 3)สะกดจิต催眠術をかける
 4)สะกดใจ心を抑える
  5)ตามสะกดรอย 跡をつけて行く、ストーカー行為をする

今日の宿題

タイ料理店でバイトをしている女性から、「次なる日本語の文章をタイ語に訳すならば、どのように言いますか?」というメールが届いた。おそらくタイ人従業員に伝えたいのであろう。皆さんなら、どのように訳しますか?

 ガスコンロのガスが無くなったら倉庫から補充してください。
 倉庫の在庫が無くなったら、必ず言ってください。

 10月もそろそろ終わりだ。鍋の季節、到来! おいしい鍋料理を想定しながら、タイ語に翻訳してみよう。

黄色い新幹線(ドクターイエロー)

 昨日、元生徒さんから、「なかなか見られないので、おすそ分けします」と書いたラインと写真が送られて来た。成田から都心に向かって走っている高速上の写真であった。それを見て、何の変哲も無い雨の昼下がりの状況をどうして送って来たのか、しばらくはピンと来なかった。
 彼から「ドクターイエロー」という説明が届いた。そこで写真をよく見ると、なるほど黄色い電車だ。見たことがないなあと思ってネットで調べてみると、「新幹線区間において、線路のゆがみ具合や架線の状態、信号電流の状況などを検測しながら走行し、新幹線の軌道、電気設備、信号設備を検査するための事業用車両の愛称である」と書いてあった。
 この災害の多い時期、ドクターイエローの登場は不可欠である。
 さらにネットには、「ドクターイエローを見かけると、幸せになれると言われている」とも書いてあった。元生徒さんが「おすそ分けします」と書いて来た意味がやっとわかった。

浅草草履職人

昨日、「きもの紀行in浅草」というイベントに行ってみた。着物を買う目的はさらさら無く、ただ目の保養になればという程度であった。では、何故、行ったのか? それは、浅草草履職人である吉沼作次郎氏に会い、草履に鼻緒をすげてもらいたかったからである。
 吉沼氏の第一印象は好好爺であった。すかさず年齢を伺うと、「88歳です」と自然体で答えてくださった。
 「今、持っている草履ですが、あまり履いていないうちに、鼻緒が少し毛羽立ってきてしまいました。何故でしょう?」と私。
 「それは大事にしまい過ぎて、経年劣化がおきているからです。箱の中にずっとしまっていると、どうしてもそうなります」
 なるほど、そういうことであったのか…..。
 私は吉沢氏の助言を受けて草履を選び、そして鼻緒をすげていただいた。彼は草履職人一筋だ。現役で88歳まで頑張って来られたことを証明する唯一のものは、彼の眼の前に置かれた丸太の叩き台であった。

小さな本

同い年のはとこ(母方の曾祖父母が同じ)から、本が送られて来た。
 「年寄りになった記念に本を作りました。よかったら読んでください」
 私は一気に読み、そして、すぐに感想を彼女に伝えた。
 「素晴らしい御本のプレゼント、とても嬉しく思います。拝読させていただきました。独創性、及び、書くという情熱に、刺激をいただきました」
 本はとても小さな本である。大人のファンタジーが2話、所収されている。表紙や口絵は息子さんが担当。美術大学を出て、出版に携わっているプロなので、母親が書いたファンタジーに生命を吹き込んでいる。母と息子のコラボレーション!
 はとこは昔から物語を書いていたそうだ。出版社にも原稿を持ち込んだこともあるとか…..。だが残念ながら採用されずじまい。去年、会った時、原稿を読んでほしいと手渡されたことがあるが、今回、本になったものとは内容が異なっていた。今回のものは印象に残るストーリーであった。

八戸 と 令和

青森での仕事が終わると、絶対に八戸へ寄ろうと思っていた。「ねこカフェ猫八」にいる黒猫の<ヤマト君>に会うためであった。
 ヤマト君は三沢の自衛隊基地の門前に捨てられていた猫なので、子猫の時はとても人見知りをする猫であったようだ。しかし、2年前に行った時、ヤマト君は私の脛を引っ搔き、軽いジャブを見舞ったものの、その後は私になついてくれた。
 オーナーさんも私のことを覚えていてくださった。だが、店の切り盛りでてんてこ舞い。私が店を出たのを知ると、駅まで追いかけてきて、一枚のポストカードをくださった。
 そのポストカードは、「八戸」の漢字2文字をもじって、「令」にしていた。説明を受けると、だんだん「八戸」に見えてきたから、あら不思議。「八」を頭に置き、その下にデフォルメした「戸」を納めれば、なるほど「令」になる。
 「令和」の「和」は、「口」の中に猫の絵が描かれており、「猫ファンのお客さま、お待ちしております」という顔つきをしている。
 とにもかくにもお客様がいっぱいであった。令和時代を迎えた八戸の猫八は、福猫たちのおかげで商売繁盛なり。

今日の宿題

今日は「即位礼正殿の儀」が行われる。そこで、以下の単語をタイ語で書いてみよう。

 1) 天皇陛下
 2) 皇后陛下
 3) 即位礼
 4) 皇室
 5) 皇族
 6) 皇居
 7) 祝典
 8) 饗宴の儀
 9) 記念硬貨
10) 各国元首・大統領・首相

青森で会った外国の人々

 青森で見かけたタイ人や中国人の観光客はあまりにも数が多すぎ、もはや珍しくも何とも思わなかった。来る日も来る日も両国の人々は青森に来ているような感じすらした。
 縄文時代の三内丸山遺跡を見物した後、近くに在る青森県立美術館にも寄ってみた。青森出身の作家達の芸術作品が大切に展示されているのはすばらしいことだ。
 青森駅まで戻るためにバス停に行ったがバスの便数は極めて少ない。同じくバスを待っていた外国人がいたので彼の横に座った。そして、英語で話しかけた。彼はトルコ人であった。そこで、「Merhaba メルハバ」と言うと、彼は嬉しそうに応じた。
 青森駅はホームに通じるエスカレーターが一方方向しか動いていないので、荷物を持って移動する際、ラッキーかラッキーでないか、その時の運次第。私がスーツケースを持って階段を降りていると、「お持ちしましょうか?」と、日本人と全く同じ発音で話しかけてきた若い女性がいた。ニュージーランド人であった。「どうしてそれほどまでに日本語が上手なの?」と尋ねると、「母が日本人です」とのこと。
 八戸駅から東北新幹線に乗ると、私の隣りはアフリカ系らしき女性であった。話しかけると、テキサス出身で三沢の米軍基地勤務であると答えてくれた。

マンダラという単語

今日からNHKのEテレ番組「こころの時代」で、曼陀羅の世界が取り上げられている。これから月に1回の割合で放送されるようだ。
 第1回目は「なぜマンダラか」という題目で、曼陀羅の絵柄が有する円形、対称性、そして、機密性について語られ、精神分析で知られるユングも影響を受けていることが宗教学者によって解説された。
 それはさておき、曼陀羅(マンダラ)と聞くと、私はタイ語の「มณฑล monthon モントン」が頭に浮かぶ。もちろん、この単語の本家本元をたどれば、サンスクリットやパーリ語に行き着き、まさしく曼陀羅にほかならない。
 タイではラーマ5世時代からラーマ8世時代まで、この「monthon」を行政単位として使い、「เมือง muang ムアング」よりもさらに上位にあった。わかりやすく言うならば、現代で使う「ภาค phaak パーク」に相当するようだ。
 人間の集合体である国、その中で蠢く人間。しかし、曼陀羅の絵図に描かれるような整然としたものではない。自然災害に遭えば、実に脆い。