トン先生 来訪

昨晩、教室に嬉しい来訪者があった。今年6月で泰日文化倶楽部の講師を辞し、7月にタイへ本帰国されたトン先生が現れたのである。東京に出張に来られることは知っていたが、時間が無くて寄れないという話を生徒から聞いていたので、もうびっくりポン。いわゆるサプライズであった。
 髪を短く切り、顔の輪郭がくっきりとうかんで見える彼は精悍そのもの。さすが、世界的に有名な外資系に勤務しているだけのことはある。日本語を勉強していた時のトン君は学生にしかすぎなかったわけだが、今や日本に出張に来るエリート・ビジネスマン!
 しかしながら、私にとってはまるで息子が我が家に帰って来たかのような感じがして、とても嬉しかった。残念なことは、生徒達のタイ語力がそれほど増してはいなかったことだ。皆さん、トン先生を前にして、なんだか照れ気味。次回、トン先生に会った時は、皆さん、頑張ってペラペラしゃべり、学習成果を見せようではないか、絶対に。

言葉のシャッフル

 今朝、テレビを見ていると、<頭の体操>として、言葉のシャッフル(置き換え)の問題が提起された。
「あせめとち」は何でしょうか? 答えは「ちとせあめ」。
 では、以下の問題は何でしょうか?
 ① ちいたに ② かんちいたぶに ③ ぶくんちいたにぶから ④ ばのかただば
 タイ語でもトライしてみましょう!
 ① ทนคไย ② ทษาดพูภาไย ③ นาจิฤพศกย ④ ลัยวิหมาทาย ⑤ญี่นราอหาปุ่

タイ語の月名はお経を唱えるが如く覚えよう!

タイ語の語彙数を増やすには、とにかくガンガン、どんどん、覚えていくしかない。しかしそれが出来ないから、生徒の皆さんは自分が嫌になる。
 なかなか覚えてくれようとしないのが、月の呼称である。まずは自分の誕生月だけでも覚えてほしいものだ。
 だが、どんなに出来ない生徒でも、「8月は言えます。シンハーコム สิงหาคม」と言う。シンハ・ビールが好きだからだ。
 月名に関しては、もはやお経だと思って、唱えるしかない。
 「モッカラーコム・クンパーパン・ミーナーコム・メーサーヨン・プルッサパーコム・ミトゥナーヨン・カラッカダーコム・シンハーコム・ガンヤーヨン・トゥラーコム・プルッサヂガーヨン・タンワーコム」
 コムは大の月(31日)、ヨンは小の月(30日)、そして、2月は例外のため、パンが、それぞれの語尾に付くが、それらをはずして、次のように唱えてもいい。
 「モッカラー・クンパー・ミーナー・メーサー。プルッサパー・ミトゥナー・カラッカダー・シンハー・ガンヤー・トゥラー・プルッサヂガー・タンワー」
 <唱える>という漢字をよくよく見ると、5つの口が見えてくる。毎回、最低5回は連続して暗唱し、お経を唱える境地に達してもらいたい。

漢字の遊び・タイ語の遊び

 一つの漢字にもう一つ画数を加えると、全く違った意味の漢字になる。
 口→日、日→白 白→百、目→自、十→土、木→本、大→犬、大→太、皿→血、了→子、等々。
 では、タイ語ではどうだろうか。一字、加えると、やはり全く異なる意味になる。
 ชา(茶)→ ชาย(男)、ตา(目)→ ตาย(死ぬ)、ทา(塗る)→ ทาง(方向)/ทาน(食べる)、 ปิด(閉める)→ เปิด(開ける)、รอ(待つ)→ รอง(副)/รอบ(~周)、สด(新鮮な)→ โสด(独身)/สุด(末の)、ขน(運ぶ)→ ขนม(お菓子)、มา(来る)→ หมา(犬)/มาก(たくさん)、หมอ(医者)→หมอก(霧)、 มอ(牛の鳴き声)→ มอง(眺める)/โมง(~時)、มด(蟻)→ หมด(無くなる)、หอ(タワー)→ หอม(香りがいい)、等々。
 枚挙にいとまがない。時間があれば、漢字遊び、タイ語遊びはいかが?

不等辺三角形

 毎朝(ทุกเช้า)、テトラポッドに近い形をしたティ―バッグの紅茶を目覚まし代わりに飲む。三角形(รูปสามเหลี่ยม)はどことなく安定感を与える。
 街を歩くと、旧い建物(ตึกเก่าๆ)の場合は、窓枠に三角の筋交いが新たに付け加えられているところが多々見られる。目白駅も筋交い補強工事に入った。次なる地震(แผ่นดินไหว)に備えてであろう。
 そう言えば、華道講師がいつも強調して指導される点がある。
「小原流では不等辺三角形に生けます」
 正三角形はすっきりとしていて、それはそれで美しい。だが、不等辺三角形(รูปสามเหลี่ยมที่ด้านข้างไม่เท่ากัน)の中にこそ美が潜んでいるということだ。どこかいびつなところにこそ自然の奥深さ、そして、人生に通じる示唆が隠されているというわけか。

有気音 と 無気音 を練習しよう!

 授業をしていていつも思うこと、それは日本人にとって有気音と無気音の発音が難しいということである。発音している生徒達は何故、ダメなのか気づいていないようだ。
 今日は日曜日。のんびりと休日を楽しむ余裕のある方は、以下の文章を何度も発音してほしい。
① พ่อเพื่อนผัดผักเผ็ดๆแปดนาที
② ป้าไปปักกิ่งกับพี่สะใภ้ปีนี้
③ คุณกินกาแฟเย็นเก้าแก้ว
④ เขาเคยขายไข่ไก่ที่ขอนแก่น
⑤ ตอนเที่ยงเธออยู่ที่ไหน
⑥ ต้องตัดต้นไม้จนถึงวันอาทิตย์ 

寒天工房 讃岐屋 

一昨日、下落合駅近くの神田川沿いを散策していたら、「寒天工房 讃岐屋」という茶屋が目にとまった。食事を終えたばかりであったが、「讃岐」という文字にひかれて、店内に入った。寒かったので、ぜんざいを頼む。「少々、お時間がかかりますよ」と言われたので、店に置いてあるちらしを見て待つ。
 この店は創業大正三年(1914年)であった。したがって、もう101年が経っている。店主はおばあさん。
 そのおばあさんが工房の中からひょいと出て来たではないか。さっそく、私はたずねた。
 「あのー、讃岐屋というお店ですが、何故、讃岐ですか?」
 「わたし、香川からきたからです。50年前に」
 「わたしも50年前に、香川から東京に来ましたよ」、と私。
 その後は同郷人同士として、ものすごく気が合った。彼女はこのお店に嫁いで来たのであろう。
 私が彼女(76歳)に感心したのは、非常に丁寧な仕事をしていることであった。日本一の寒天造りに誠心誠意、邁進している姿に、私は学ぶものが多かった。

自ら積極的に勉強する生徒さん

昨日、個人レッスンの生徒さんが第2回目の授業を受けに来られた。彼女は発音矯正を希望しておられるので、タイ人講師と私で徹底的に直し、適切な助言を与えた。
 しかし、発音矯正もさることながら、タイ語力のバランスを保つため、「最後の10分間はタイ文字も書いてみましょうか」と勧めると、「書けます」、とのこと。
 本当かしらと思い、簡単な単語を書いてもらうと、いともスラスラ…。
 そこで、難易度を高めて、木曜日(วันพฤหัสบดี)、11月(เดือนพฤศจิกายน)、政府(รัฐบาล)、経済(เศรษฐกิจ)、大学(มหาวิทยาลัย)、博物館(พิพิธภัณฑ์)、等を列挙したが、これまた、全部、正しく書けた。お見事!
 タイ語の学習歴、わずか半年の生徒さんとは思われない語学センスの良さだ。
 彼女は言った。「文字でしたら、家でひたすら書いております。自分で勉強できます」

エプロン

 元生徒さんがデパートでエプロンを売っており、昨日が最終日だというので、買いに行った。品数が有り過ぎて選ぶ(เลือก)のに大変だった。
 エプロンを買いに来る人達は、主婦だけではなくて、おじさん達もいるとのこと。書道や絵画をやっている方達らしい。もしかすれば、日曜大工や園芸を楽しんでいるのかも….。
 エプロンという単語は、「ผ้ากันเปื่อน パーガンプアン」。この単語は、ผ้า(パー 布)+กัน(ガン 防ぐ)+เปื่อน(プアン 汚れる)から合成されている。
 この単語、日本人にとっては意外と発音(ออกเสียง)が難しい。有気音と無気音、そして、末子音の「n音」が入っているので、かなりの練習を要する。
 年末(สิ้นปี)に向けて、お好みのエプロンが有ると掃除(ทำความสะอาด)も楽しくなる。今から少しずつ部屋の掃除を始めれば、余裕で新年(ปีใหม่)を迎えられることであろう。

店? それとも 孫?

 先週、「タイ語中級」のクラスで、自由会話をしている時、Aさんが「ラーン…..」という単語から始めた。それを聞いて、私は何かのお店のことを話題にしていると思った。そのうち、「ターイ・ループ」という単語が聞こえてきたから、写真屋さんの話かなと想像した。
 しかし、Aさんの文章が文章としてまとまりを欠いていたので、一体、何の話かと尋ねたところ、「孫の七五三で、写真を撮った話です」と答えた。
 それを聞いて、「店 ร้าน raan 高声」ではなくて、「孫 หลาน laan 上声」と言いたかったことがわかった。
 「ラーン」と聞こえる単語は他にもいくつかある。「百万/禿げ頭 ล้าน laan 高声」、「洗う ล้าง laang 高声」、「下 ล่าง laang 下声」、等。
 長母音ではなくて、短母音の「ラン」もある。「~後 หลัง lang 上声」、「大きな音を立てる ลั่น lan 下声」、「巣 รัง rang 平声」、等。
 タイ語の単語は原則として、一音節が多いから、一つ一つの単語をしっかりと覚えなければならない、特に、似たような発音には要注意である。