タイ人 と レンタカー

タイ人夫妻が新宿駅南口近くのトヨタレンタカー会社へ行きたいというので案内した。彼らはバンコクにいる時にすでに予約しておいていたから、事務処理はいたって簡単であった。
 カウンターは2つあったが、隣りからタイ語が聞こえて来た。若者3名だ。
 「日本は初めてです。これから河口湖へ行きます」と、リーダーが話した。彼らの目的が富士山を見に行くことは聞かないでも想定できたが、一応、尋ねてみたという次第。
 ツアーよりも自由行動を好むタイ人達。そのようなスタイルのタイ人がこれからますます増えるにちがいない。
 いずれにせよ、彼らは興奮気味であった。「富士山のほうは地震、大丈夫?」と聞かれたから、「大丈夫」とすかさず答えた。「危ないかも」とは、とても言えなかった。
 私が案内したタイ人夫妻も、英語のナビとETCカードを車に装備して、軽やかに出発して行った。

タイ人が書いた地震時の行動

熊本には教え子が2名いる。彼らは警察官だから目下、先頭に立って対処に追われているにちがいない。もう少し時間が経過すれば、お見舞いの気持ちを伝えようと思っている。そして、去年から熊本の郷里(宇土市)に帰って行った介護士のSさんのことも心配だ。
 ところで、バンコク在住のタイ人が、我が家にホームステイしている女の子に地震時に取るべき行動についてラインで知らせてきた。
 เวลาแผ่นดินไหว ปิดแก๊ส เปิดประตูหน้าต่างเอาอะไรดามไว้ เผื่อทางหนีทีไล่แล้ว หลบมุดใต้ที่กำบังระวังของตกใส่หัว พอหยุดแล้วค่อยโผล่มาดูเหตุการณ์

タイ女性、銭湯へ

昨晩8時半から10時まで、香港女性に個人レッスンをした。授業後、タイ人講師と香港女性に、「これから銭湯に行くのよ」と言うと、二人は口をそろえて、「とても恥ずかしくて、まだ一度も行ったことがありません。これからも絶対に行きません」と言った。
 私が行った銭湯は高田馬場4丁目にある「福の湯」である。ここ2年ほど行っていなかった。下足入れのところからタイ語が聞こえて来た。まさか、タイ人がいるはずもなかろうに。しかも、7人も! 私はすかさず話しかけた。
 「銭湯に入るって、タイ人にとっては恥ずかしくないの? สำหรับคนไทย อาบน้ำด้วยกัน ไม่อายหรือคะ」
 すると、元気のいいリーダー格の女性が応えた。「先生、恥ずかしくありません。リラックスに来てるのよ。私はすぐ近くに住んでいます。この女性たちにも銭湯を知ってもらいたくて。明日は日光へ行くのよ」
 私のことを先生と呼ぶところを見ると、彼女は私を知っているらしい。残念だった。30分早く銭湯に行っていれば、タイ女性達と「裸のつきあい」ができたのに。

掃除 と 客

 昨日はソンクラーン(สงกรานต์)。タイ人から美しいカードがラインで送られて来た。ジャスミンの花輪や水鉢の中に浮かべられたバラの花びらを見ると、心がおだやかになる。目上の方達に日頃の感謝を込めて、手に水をかける(รดน้ำ)カードも有った。タイはいいなあ。
 ところで、昨日は念入りに掃除をした。ホームステイ中の女の子が私の自室を使用するからである。テレビ台のあたりには埃がいっぱい。アイロン(เตารีด)にも薄く垢がついていた。本箱(ตู้หนังสิอ)の埃もぬぐう。何よりも、掃除機(เครื่องดูดฝุ่น)そのものが汚れているので、雑巾で拭いた。
 客が有ると掃除(ทำความสะอาด)に力が入る。だから、客が有る方がいいのである。

新しい出合い

昨日から上智大学での講義が始まった。初級コースの受講生は36名。そのうちの1名は社会人だ。私とそれほど年齢差が無い男性であるが、彼は幸せだと思う。何故ならば、18歳(1998年生まれ 寅年)から22歳前後(1995年生まれ 亥年)の若者と一緒に勉強して若いエキスをもらうと、きっと若返るに違いないからである。
 今年の受講生の中にミャンマーの女子学生が入っていた。泰日文化倶楽部でかつてミャンマー語講座を開講していた時に、少しだけ覚えた単語を思い出しながら、彼女の名前の前に、「ma」という呼称をきちんとつけて呼んであげた。
 学生達は皆、よく笑ってくれた。予想以上に反応が有る! 彼らは単語をすぐに覚える。癖が無い。実に教えやすい。

今年もツバメが帰って来ました!

東京の桜は葉桜となり、八重桜が咲き始めた。昨日、高田馬場の教室へ行くと、ビルの入口のコンクリート壁にあるツバメの巣に、2羽のツバメが交代で飛び交っているではないか! おや、もう初夏?
 つがいのツバメは、去年、ここで生まれたツバメかもしれない。何故ならば、道路沿いにある電灯の上で周囲を睥睨としている姿たるや、高田馬場を知り尽くしたような顔を見せているからだ。
 もう卵を産んだのであろうか? 抱卵の準備のために、小枝を運んでいるようだ。
 殺伐とした都会にツバメが戻って来てくれて、とにかく嬉しい。或る年、戻って来ない時があった。マンションの住民が心配した。やはり、いつもの動きが毎年繰り返されるほうが安心だ。
 そうだ、そういえば、泰日文化倶楽部の元生徒達は今、いずこへ? また勉強に来てくださると嬉しい。

茶道講師と茶碗

昨日、ホームステイをしているタイの母娘を茶道教室へご案内した。前日、お茶に興味が有るか否かを尋ねたところ、「有ります」という返事だったので、早速、茶道講師にメールを打ち、「タイからのお客様を連れて行きますので、お菓子を2個ばかり、追加してください」とお願いした。
 お点前が始まると、お菓子が供された。びっくりしたのはお菓子がタイのベンチャロン焼きの鉢に盛られて出て来たことだ。亭主である茶道講師の配慮たるやすごい。掛け軸には、「一期一会」が書かれてあった。これまた、実に風流であることか。
 茶道講師はタイへ数回、行っておられ、タイ語に対する反応もすばらしかった。茶道具は数限りなくお持ちのようであるが、迎える客人のお国のものに合わせて茶碗や菓子鉢を出すということは、長年、時間をかけて蒐集なさった賜物にほかならない。

教育熱心なタイの両親

ピカピカ先生が日本語学校を卒業し、希望の専門学校に入学した。それに際して、ご両親が3月末から東京に来られ、入学料や授業料を支払い、全ての手続きを終えられた。
 そこで、昨夕、私が行きつけの割烹へ皆さんをご招待した。いろいろと話し合っていると、寮費の半年分をすでに前納したことがわかり、今回支払ったお金を単純計算しただけでも、気が遠くなるほどの金額であった。
 ピカピカ先生はタイの大学を卒業後、東京で日本語を1年勉強した。これから4年、専門学校に支払う必要経費は馬鹿にならない。教育熱心な親達はどこにでもいるが、外国で勉強するにはお金がかかる。それを難なく支払えるタイの親達。
 お金の心配は無いが、可愛い娘が東京で一人暮らすのには心配でたまらない。最近の日本のニュースもよく見ておられるから、なおさらだ。「吉川先生の家に住むわけにはいきませんか?」と言われたので、参考のために、私の家にご案内した。

ホームステイ初日

昨日からタイの女子高校生(愛称:ギフト)が我が家にホームステイにやって来た。娘のことが心配で、4月末までお母さんも滞在されるとのこと。
 お母さんは私にお願いした。「娘には日本語で話しかけてください」
 私は同意した。何故ならば、そうでなければホームステイをしている意味が無いからだ。
 そこで考えた。私が話す日本語をお母さんにタイ語で通訳させることである。今週、日本語学校に入ったばかりだから、果たしてできるかなあと思ったが、意外や意外、それが出来るのだ。勘がいい!
 お母さんに言った。「お嬢さん、語学センスありますよ」
 お母さんは安心して、満面の笑みを浮かべた。語学は頑張って勉強するというよりも、楽しく生活する中で覚えていくほうが上達が早いとみた。

リムジン と リムジンバス

そろそろソンクラーンだ。タイ人の民族移動も近い。一昨日の夜、ソフトクリームをなめながら目白駅から歩いている6人組がいた。タイ語が聞こえて来た。彼らと平行しながら歩いたが、いつのまにか住宅街の方へ消えて行った。
 泰日文化倶楽部のイー先生に頼まれて、14日と15日にタイ人家族が赤ちゃん連れで我が家に泊まりに来る。
 奥さんからラインが入って来た。「空港から家までタクシーだといくら?」と質問してきたので、「羽田? それとも成田?」と確認してみたら成田であった。「それならリムジンで池袋のメトロポリタン・ホテルまで来てください」と答えた。
 イー先生も我々のラインに入って来て、リムジンの切符の買い方を教えた。
 すると、奥さんが「わかったわ。ところで、リムジンって何?」と聞き返してきた。イー先生が、「bus」と書き込んだ。
 何故、こんな質問をするのかと思ったら、リムジンという単語は専属運転手がいる高級セダン車のことだから、奥さんには意味が解せなかったわけだ。リムジンバスと説明すべきであった。しかしながら、バスの命名の仕方が大袈裟すぎる。マンションでもないのに、マンションといっているのと同じだ。外国人にはわかりにくい和製英語はまだまだ有りそうだ。