健康第一

昨日は夏至。しかし、残念ながら朝から大雨で太陽を拝むことができなかった。
 朝一番で、「タイ語初級 水曜日19:30」の生徒さんの一人から、「体調が悪いので、お休みさせてください」というラインが入って来た。彼に返信した後、考えた。皆さん、疲れているなあ、と。
 健康が一番。そのためには、休養も必要だ。仕事をしていると、ストレス度合いも半端じゃない。はっきり言って、多くの人の体調はかなり悪化していると思われる。このぶんだと夏休みまで待てそうもない。自分を叱咤激励しても、体調の回復には時間がかかる。
 しかし、一つだけ対策が有る。それはタイへ飛んで行って、タイの空気を吸うことだ。日本の陰気なストレスはすぐに解消!

タイ産米のもち米粉

 昨日、ビールのつまみにと思って、「落花生の風味豊かなピーナッツ揚」というスナック菓子を買った。袋の裏に書いてある材料名をチェックすると、<もち米粉(タイ産米)>と書いてあった。タイのもち米(ข้าวเหนียว)を粉にしたもの? それじゃあ美味しいはずだ。
 タイのもち米は文句なく美味しい。北タイや東北タイの人達がソムタムと一緒に食べる時のうれしそうな顔は天下一品である。
 日本人は「ข้าวเหนียวมะม่วง」も大好きだ。日本で売っているタイ産マンゴーは鮮度、味、大きさ、果肉の感触、そして、値段、等々を評価すると、まだまだいまいち。だから、タイへ行って食べるしかない。
 いずれにせよ、以前よりもタイ産の原材料が日本の食品の中にたくさん入り込んでいる。人と人との交流も盛んだが、このようなタイの農産物の日本進出により、益々、親近感を持つことができて、嬉しい限りだ。

鱧の天婦羅

 昨晩、近所のフランス料理店に友人をご招待した。そこの店は和風フレンチの色合いが濃く、年寄りには食べやすい料理ばかりを提供してくれる。
 オードブルの一品として、鱧(はも)の天婦羅が出た。正直言って、鱧は好きではない。骨が多いからである。しかし、骨の切り方が上手なシェフの手になると、骨は全く感じ取れないそうだ。たしかにとろけるような感触であった。
 鱧は夏を代表する魚。季節感を大切にしているシェフはすばらしい。鱧という漢字は「魚+豊」と書く。なんだかおめでたいイメージがわいてきた。「体」の旧漢字は「體」。骨をたくさん食べて、「骨+豊」→「體」を造っていこう。

現状維持も良し

テレビ番組(プレバト才能ランキング)で、「現状維持」か、それとも、「ワンランクアップ」かということをやっているが、それを見ていると、「現状維持」で行くのも良いことだ、いや、それでいいと思っている。何故ならば、毎週毎週、「ワンランクアップ」をすることは、凡人には難しいからだ。
 しかしながら、日々、研鑽を積み、徐々にレベルを上げて行こうという姿勢だけは持っておきたい。1階から2階へ行く踊り場でしばし足踏みをして、鋭気を養う。この足踏み状態が「現状維持」ということになる。2階まで上がることができれば、次は2階から3階の踊り場をゆっくりと目指そう。
 プロである先生はすでに40階、50階先に立っておられる。先生のあとを追うには時間をかけなければならない。根気よくマイペースで進んで行こう!

教え方は母がお手本

新人講師のティウ先生の教え方が上手だ。何よりも落ち着きが有る。昨日から開講した「タイ語入門 土曜日16:10」のクラスを一緒に指導した後、私は彼女に言った。
 「ティウ先生、教え方がお上手ですね」
 すると、彼女はその理由を教えてくれた。
 「私の母は、発声が出来ないタイ人の子供達を訓練する仕事をしていました。母の教え方を小さい時から、私はそばでじっと見ていたのです」
 ティウ先生は理学療法士だ。わかりやすく言うと、リハビリの先生である。そして、お母様は発声を訓練する療法士ということになる。人間の身体に携わる仕事に従事されている親子には、人間の身体のメカニズムがよくわかっておられる。

今日から「タイ語入門 土曜日16:10」開講

今日から「タイ語入門 土曜日16:10」を新規に開講いたします!
 今から8回(12時間)ばかり勉強すれば、夏休みのタイ旅行に少しは使えるかもしれません。いや、絶対に間に合わせてください。買物と数字くらいは大丈夫。
 一昨日、小田原でお会いした方はタイが大好きな方でした。ユーチューブで独学しておられるとのこと。
 毎回、同じことを言ってますが、タイ語は独学よりも語学学校で習うのが断然いいです。東京、神奈川、埼玉在住の方でタイ語を基礎から勉強したいのであれば、是非とも高田馬場の泰日文化倶楽部へ。今日からですよ!

金目鯛のあげたい

昨日、仕事で小田原へ行った。小田原駅の構内に大きな提灯がぶら下がっていた。それを見た途端、童謡の「お猿のかごや」を思い出した。小さい頃に歌った童謡はやはりよく覚えているものだ。
 バスに乗ろうと思って東口に進むと、二宮尊徳(金次郎)の銅像が有った。これまたなんとなつかしい。現代では、二宮金次郎の銅像を学校に置いてはいけないという風潮があるそうだが、昔の偉大な人物と故事を知るという意味において、それはそれでいいことではなかろうか。
 城下町小田原はとても住みやすそうなところだ。海の幸、山の幸、箱根の温泉….。新幹線に乗ると東京まで30分。
 友人へのお土産にと思って、蒲鉾で有名な鈴廣へ寄った。選んだ商品は、「金目鯛のあげたい」。私は友達にあげたいという気持ちで買ったのだが、帰宅後、箱をよく見ると、「金目鯛の鯛」と「あげたいのたい」に2つの「たい」が! やはり私の頭の中は、いつも「たいづくし」、なのである。

ミシン(จักร)の話

 先日、手芸店へ行くと、一人の女性が店の人に向かって、「あのー、ミシンを買ったばかりなのですが….」と話しかけていた。店の人は「何が御入用ですか?」とすかさず応じたが、客のほうが全く要領が得ない感じであった。「何をお縫いになりたいのですか? 生地はもう買ってありますか?」と、店の人が続けた。客は答えた。「まだ箱からミシンを出していません」
 この話を友人に聞かせると、彼女は言った。「私はミシンを持っているけど、雑巾しか縫ったことがないわ」
 ミシンは、タイ語で「จักร ヂャック」と言う。由来は「จักร ヂャクラ 輪」。個人レッスンを受けている生徒さんから、「天皇のことを จักรพรรดิ ヂャクラパットと言うのは知っていますが、何故、จักรという単語が入っているんですか?」という質問を受けた。『タイ日辞典』(冨田竹二郎先生)を引くと、「転輪聖王」と書いてあった。転輪の「輪」から由来しているのであろう。

梵字 と 熊野筆

昨日の午後、或る単語を探すため、『梵字入門』(黒木良次 翻訳・編纂 エイト社 1990年)を最初から最後までめくった。めくっていくうちに、タイ語の初級段階で出て来るサンスクリット、パーリ語起源の単語が次から次に目にとまる。
 ルーパ(色・もの・色彩 รูป)、ラサ(味 รส)、ダラマー(法 ธรรม)、カーヤ(身 กาย)、ドッキャ(苦 ทุกข์)、ビージャー(智慧 วิชา)、等々。
 この本は、梵字の書き方を説明した本であるから、梵字を学びたい者にはとてもいい。僧侶が筆ですらすらとお札や卒塔婆に書いている姿を見て、いつもすごいなあと思っていたが、なに、学べば書けるというわけだ。
 昨夜、NHKで広島県の熊野筆が紹介された。美しく仕上がった筆を見ながら、この筆を使って梵字を書いてみてはどうかと思った。単に梵字を書き写すだけではなくて、その梵字の意味を知れば、精神修養にもなる。

漆器の話

『漆 うるわしのアジア』(大西長利著 NECクリエイティブ 1995年)は、第1章 漆文化の源流をもとめて、第2章 漆を育んだ大河・長江、第3章 漆・うるわしアジア探訪、第4章 日本の漆文化、第5章 漆との対話、から構成されている。私は第3章の中に書かれているタイの漆から読み始めた。
 著者の大西氏は、ミャンマーとタイの漆器が製造過程に於いて、歴史的にはほぼ同一であることを言及しながらも、タイは観光客目当ての製品を乱造している傾向にあるため、ミャンマーのほうに軍配を上げている。伝統技法を丁寧に残すには、製品の価格をある程度、高めにとどめておかないといけないとも指摘している。
 タイの漆器(เครื่องเขิน)のレベルを上げて、美しい製品を末代まで残すことは急務だ。参考までに、「漆」は、タイ語で、「รัก ラック」という。「รัก 愛する」と同音異義語である。