A man of action

先人の言葉には古今東西、示唆に富んだものが多い。それらに接した時は大いに鼓舞される、
 昨日、目にとまった金言は、フランスのGeorges Clemenseau(ジャーナリスト 政治家、元首相、 1841-1929)のものである。

  A man who has to be convinced before he acts is not a man of action. You must act as you breathe.

  日本には「石橋を叩いて渡る」という表現が有るが、どうやら上記の英文とは真逆なような気がする。
 外出自粛をやっていると、”a man of action”になれない。緊急事態宣言が解除された暁にはフットワークよろしく活動的になろうと思っているが、どうやら解除はまだまだ先になる様子を呈してきた。

東京都 vs. 鳥取県

毎日、コロナ感染者に関するデータ(ข้อมูล)が更新されている。見るのはもうやめようと思いながらも、やはり最新データを把握しておこうという気になってしまう。
 ところで、昨年4月末、鳥取県へ行ったので、ひまつぶしに東京都と鳥取県の数字を比較してみた。データは2020年3月1日現在のものである。

 東京都 鳥取県
 人口 1,395万人 55万4千人
 面積 2,194㎢3,507㎢
 人口密度(1㎢) 6,359人 158人

 人口密度を比較すると、その東京は鳥取県の40倍。なるほど、それじゃあコロナ感染者の人数が多いわけである。東京は外国人観光客をも含めると、人口密度はさらなる数字を膨張させる。
 日本全国の経済も教育もストップさせられている状態の中、まじめに今後の生き方を練り直し、創造したいものだ。

シンガポール便り

シンガポール在住のY子さん(元生徒)と毎日のようにラインの交換をしている。ここ3日間の内容の一部は以下の通りである。
 4月21日(火)
「バンコクの友人のコンドミニアムでも飛び降りがあったって。無給休暇を言い渡されたタイ航空職員。」
「シンガポールは政府が責任を持って規則を作ってます。違反はしっかり報道して罰金を取りまくってます。そのほうが人々が納得するし、協力する」
「賃貸料とか負債の6ヵ月猶予、一時金の配布も早かった。首相がよくメディアに出てきて国民は絶対守る!というメッセージを送っている。そうしないと昔みたいに暴動になるから。日本は政治家がおとなしい国民を舐めている」
「自宅待機が6月1日まで延びました。北海道みたいに緊急事態宣言を一旦撤回して、そしてまた戻すことにならないように!って、首相は日本を例に出しました」
 4月22日(水)
「今日からケーキ屋、タピオカ店、美容院なども営業禁止です。パン屋に寄ったら、入り口で体温測って、名前と電話番号も記載してから入店。もう菓子パンも貴重品です」
 4月23日(木)
「シンガポールでは先週から毎日1000人以上の新規感染者が出ていますが、その99%が寮に入っている外国人の建設労働者。すでにすべての寮は封鎖されています」
 最後の文章がとても気になった。何故ならば、アジア諸国から来ている出稼ぎの人達が該当しているのは如実だから。

今日の宿題

「今日の宿題」として、タイ語で書いてみよう。

1)この1週間に見たり聞いたりした話を以下に列挙する。

2)昔、米屋であったところに新しいマンションが建ち、1階にフランチャイズの学習塾が入居。夜は煌煌と電気がついている。

3)学習塾の隣りが小さなスーパー。その右隣りが葬儀社。ここも同じく遅くまで電気がついている。葬儀の件数が増えたようだ。

4)私のベランダから300メートルほど離れた向かい側のマンションでは、父親と小学生の息子さんが10階のルーフバルコニーでキャッチボールをしている。ボールが地上に落下することを心配しないのであろうか?

5)昨日、浜松の貸衣裳店が50億円の負債をかかえて倒産したニュースを見たので、浜松の友人に知らせると、その会社は友人の店のすぐ隣りに在る会社であることが判明。

密 vs. 蜜

「3密をお願いします!」とお上がいくら懇願しても、目標達成までにはまだまだほど遠い。「3密」という言葉が上滑りして耳横をかすってしまっているだけだ。
 この「密」の字、なんだか負のイメージを背負っていて気持ちが悪い。この漢字を最初に覚えるのは、おそらく「秘密」ではなかろうか。その後、大人になっていくにしたがって、「密告」、「密談」、「密約」へと進んでいく。
 お上の懇願にしたがって、まじめに自粛している。だが、この「密」の字はもう聞き飽きたので、「蜜」の字に頭を切り替えることにした。「蜂蜜」、「黒蜜」、「餡蜜」、「蜜豆」、等々。すると、頭の中が動き始めた。甘い食べ物をイメージするのはなかなかよろしい。
 気分を直したところで、「般若波羅蜜多」を唱えてみよう。「波羅蜜」=到彼岸、究境は、タイ語では <บารมี バーラミー>である。

まさる守り

4月上旬、巣鴨のとげぬき地蔵へ行き、「なにとぞコロナを終息してください」とお願いしたく思っていたところ、外出自粛の要請が日増しに強くなり、お参りの機会を逸してしまった。
 私のハンドバッグの中にはいろいろなお守りが入っているが、その中の一つが日枝神社の「まさる守り」である。語呂合わせで、「勝る守り」とも、「魔去る守り」とも解釈するようであるが、いずれにせよ神猿が日枝神社にはお仕えしているということで、お守りは猿のお顔である。
 東京オリンピックが延期になったので、あの2つのマスコット(ミライトワ & ソメイティ)はしばらくお休みいただくとして、街に猿のぬいぐるみが現れるといいと思う。「コロナ退治猿」である。
 なかなか終息しそうにもないコロナ。何としてでも「厄祓い สะเดาะเคราะห์ サドクロ)をしたいものだ。

タイのマスク

昨日、元タイ人講師(愛称 แจ่ม)から、マスクを送りたいというラインが有った。

   แจ่มจะส่งหน้ากากผ้าไปให้อาจารย์ค่ะ อาจารย์เอาไหมคะ
 มีfilterด้วย ซึ่งกรองเชื้อโรคในทางการแพทย์ค่ะ
 ซักได้๓๐ครั้ง ถ้าอาจารย์เอา ช่วยเลือกลายและระบุจำนวนด้วยค่ะ
 เป็นห่วงอาจารย์และทุกๆคนที่อยู่ที่ญี่ปุ่น เพราะเห็นข่าวว่าติดเชื้อกันแยะค่ะ

  「写真が添付されていて、「14種類の模様の中から選んでください」といわれても目移りがする。それにいずれも高そうだから遠慮することにした。彼女の上記の文章の中に「อาจารย์(先生)」という単語が4度も使われている。彼女の私を思う気持ちはもうそれだけで十分!

物々交換

元タイ人講師から次から次に傑作な動画が送信されて来るので、この非常事態におけるタイ人の気持ちがよくわかる。昨日は、自宅待機をせずに山越えをしようとしている車に対して、野象が一台一台、検問する様子の動画が届いたが、見ているだけで冷や冷やものであった。
 だが次に、タイ人達がボランティアで食事(ビニールに入れたもの)を提供する寺院での光景を映した動画を見てほっとした。タイ人は洪水等、被災した時には皆で助け合う精神が徹底している。もちろん、対人距離を保ち、検温をし、手も消毒した上での話である。
 3番目の動画は、プーケットに住む漁師達が「魚が売れず困っている。明日の米がない」と嘆いていると、誰かが干し魚にすればと助言。そして、ネットにその話を載せると、たちまちのうちに東北タイ(จ.ยโสธร)の方から、「米が有る。交換しよう」と反応が有った。「ชาวเลมีปลา ชาวนามีข้าว」 という言葉で動画は結ばれていた。

今日の宿題

緊急事態宣言後、仕事が休業に追い込まれている者達にとって、収入面だけに限れば公務員が羨ましく思われる。しかし、公務員が楽しい仕事であるかと言えば決してそうではない。従って、皆が皆、公務員を目指す必要はないと思う。この苦難の時代に於いて、自分の来し方を見つめ直し、新規なる仕事を創造しなおそうではないか。
 『食べていくための自由業・自営業ガイド』(本多信一著 岩波書店 2004年)に、自由業・自営業に従事するための心得えが書かれている。
 1)本人自身の固い決意がある
 2)本人に”自由業適性”がある
 3)本人にやってみたい営みがある
 4)貧乏に耐え抜ける資質がある

 上記の4項目をタイ語と英語に訳してみてください。自分には資産が有り働く必要が無い方、あるいは、もう働きたくはない、趣味の世界を楽しみたいという方は、この宿題を免除します。

これからの仕事

いよいよ全国に「緊急事態宣言」が出されることになった。政府がチョロチョロ出しにするものだから、そう言われても危機感が感じられない。愛媛県知事が奇しくも言った。「まるで朝令暮改のようなもので、わけがわからない」
 それよりも心配なことは、仕事をストップさせられることだ。昨夜のNHK「クローズアップ現代+」で慶応大学教授が「フリーランスの仕事をしている人達を守る法律がこれまでに無かった」と言っていたが、それを聞いて、あらためて大変だと思った。
 フリーランスは専門の知識と技術を持って、一発屋で頑張っている。保証は無いに等しい。しかし、彼らがいないと社会はまわらない。「縁の下の力持ち」だから、彼らの存在は見えないけれど…….。
 さて、これからの仕事をどうすればいいか。仕事が無い状態が1年も続けば、きわめて苦しいと思う人ばかり。価値観を変えて、新しい仕事を模索し創造しよう。
 私は先日、或る通訳をしたが、タイ語の実力というよりも、経験値と心情を全面に押し出して解決の目途を導いた。大転換を迎えた今、「心」を頼みとした仕事に立ち向かおうではないか。