徳如海寿似山

昨日の茶道教室に掲げられた床の間の軸は、茶道講師自らが書かれたもので、「徳如海寿似山」。これは人の福徳を祝う中国の慣用的表現だそうだ。僧侶が好んで墨するとのこと。徳を海に、そして、寿(=年齢)を山に喩えるこの句はとても雄大である。

喧騒の中にいては心が乱れるだけである。とはいえ、仙人のような生活は送れない。人と人の間を縫って日々をすごし、生活の糧を得たり、活力を補強したりする毎日。「徳」と「寿」、「海」と「山」のみならず、いろいろな漢字から自然や人間を感じつつ、さらなる考察を深めよう。