貫入と金継ぎ

 昨日、茶道教室に参加した。使われた茶碗は赤楽。見込み(茶碗の内側全体)には貫入(かんにゅう)が見られた。貫入はひびのように思われるがひびではない。「釉と素地の収縮率の差により、焼成後の冷却時に生じた釉のひび模様のことで、割れる時のひびや傷とは異なる」とのこと。

 赤楽茶碗の見込みに見られる貫入はその茶碗にだけしか見られないものである。他の茶碗はその茶碗独自の貫入を有する。使い込んだ茶碗であればあるほど、抹茶の渋が染み込んでいき、さらなる景色を生み出していく。

 昨夜のパラリンピック閉会式で、IPC(国際パラリンピック委員会)の会長が、陶器の「金継ぎ」を取り上げ、それを喩えに使っていた。我々はいつなんどき事故に遭うかもしれない。しかし、「金継ぎ」という手法により、再度、元気を取り戻せると会長は示唆した。