あも歌留多

昨日、高級なお菓子を頂戴した。叶匠壽庵(大津市)の「あも歌留多」という銘菓である。一般の歌留多よりもやや小ぶりの大きさの最中(もなか)が入っており、その一枚一枚の表面に百人一首が書かれている。説明書きによると、「滋賀・近江神宮に眠る百人一首を色鮮やかに再現しました」、とのこと。
 百人一首といえば正月の遊びの定番だと思っていたが、<夏の涼>として重宝がられているこの種の菓子をいただき、しかも和歌を通して日本の伝統にひたることができたことは至福の歓びであった。
 私は送り主にラインで次なる御礼を送信した。本来であれば、和紙に筆でしたためるべきであろうが……。
 「21世紀に入って以降、これほどまでに極上の旨さを秘匿した雅なる和菓子を口にしたことはありません。感激至極」