琉球藍と泡盛

 深夜、NHKの「世界はほしいモノにあふれてる」(再放送)を見た。今回の品物は沖縄が舞台であった。
 最初に沖縄ガラスが紹介されたが、ガラスの材料は泡盛の瓶を細かく砕いたものを再利用していることを知り、沖縄人の節約精神を垣間見た気がした。
 最後のほうに、琉球藍が出て来た。藍建ての過程に於いて、蒅(すくも)を溶かした藍の壺に泡盛を時々振りかけているのを見て、これまた驚いた。何故ならば、泡盛はタイ米でないと造れないからだ。沖縄で市販されている藍の製品にタイの農民の精神が浸透している……。
 沖縄ガラスといい、琉球藍といい、何とすばらしいことか。あらためて興味を覚えた。中継貿易時代からタイとは深い関係でつながっていた琉球王国。沖縄の手工芸品はいついつまでも継承されて行ってほしいと切に願う。