日本刺繍作家

 昨日、神楽坂の赤城神社近くに在る催事スペースで催されている日本刺繍作家の個展に行った。案内文を引用すると、次のように書かれてあった。
 「水墨画家で有った作者が墨だけで表現する無限の色の世界を日本刺繍にもとり入れ、個展の図柄や世界観を大切にしながら絹織物の美しく繊細な布地の色を活かし、同色でより多くの色が広がりを感じていただけるよう、独自の世界観で表現していきたいと願っています」
 私はこの日本刺繍作家と直接、お話をすることができた。コロナ禍に於いて、ずっと籠ってひたすら刺繍をしておられたそうだ。結果、立派な作品として仕上がっていた。
 案内文は英語とフランス語も併記されていた。プチ・パリの雰囲気を持つといわれる神楽坂。フランス人らしき人も数人見かけた。そして、カフェのテラスにはパリジャンのように語らう風景も見られた。
 しかしながら、一瞬、路地に迷い込んだ時、三味線の乙な音が聞こえて来た。ああ、神楽坂だあ!