胡麻新月

 昨日、青森から「胡麻新月」という菓子が届いた。見た目は南部せんべい。いや、南部せんべいそのものだが、豪華版だ。ちらしの説明にはこう書いてあった。
 「噛めば噛むほど甘みがお口いっぱいに広がります。特殊製法の生地に厳選された胡麻を表とそして、裏にもぎっしり贅沢につけました。今までに食べたことのない食感と味に仕上げた堂々の商品です」
 早速、頂戴したが、私には塩味しか感じとれない。そこではたと思い当たった。私は都会の甘い菓子に慣れ過ぎていたのではあるまいか、と。
 あらためて、せんべいを噛んでみた。しかし、やはり塩味だ。3度目の正直だと自分に言い聞かせつつ、またせんべいを噛む。だが、そのようにして無理矢理に甘さを感じようとするのはよくないと思った。
 よくよく考えてみれば、雪国の人達と私とでは生活リズムが全く違う。彼らはゆっくりと噛んで、塩味の中からじっくりと甘さを味わうのであろう。