佐藤初女さんの言葉

 私は古本屋に入ると、全部の棚を見まわす。そして、少なくとも1冊は買う。最近、購入した本は『いのちをむすぶ』(佐藤初女著 集英社 2016年3月9日)である。
 たしかこの方の映像をテレビで拝見したかとは思うが、彼女の文章を読むのは初めてだ。いずれの言葉も心に響く。

 <動の祈り> 私にとって、祈りとは生活です。
        生活の動作、ひとつひとつが祈りです。
        心を込めて食事をつくったり
        ともに食卓を囲んだり
        ごく平凡な日々の営みの中にこそ
        深い祈りがあるのです。

 佐藤初女さんは2016年2月1日にお亡くなりになっている。とすると、これは彼女にとって最後の本なのかもしれない。青森市に生まれ、弘前で奉仕生活を送られ、「東北のマザー」といわれた94歳の生涯から紡ぎ出された言葉は透徹としている。