鍋ラー

昨夕のニュースの中で、「鍋ラー」という言葉を覚えた。それは、鍋を持って近所のラーメン屋に行き、ラーメンをその鍋の中に入れてもらって持ち帰ることである。心配な点は麺がのびてしまうこと? だが、子供達は面白がって食べていた。いい思い出になることであろう。 
 しかしながら、私は昔のことをすぐに思い出した。鍋を持って豆腐を買いに行ったことを。塩こんぶも、でんぶ(田麩)も、その他、副食も、みんな量り売り(単位は匁)であった。酒も油も醤油もである。要するに大型店舗がなかった時代の話だから、買い物はすべてご近所さんで間に合っていた。
 私の郷里は城下町。今でも町名には、米屋町、魚屋町、等が名残惜しく残っている。その米屋町には現在、老人ホームができているので調べてみると、「要介護2以上、認知症気味の方」と書いてあった。「呆けた演技をして、いずれはそこにお世話になろうかと思っている」と生徒さんに話すと、「吉川先生は無理。入居した翌日には、即、退去させられますよ」と言われた。