岩田慶治の東南アジア観

 『人類学的宇宙観』(川喜田二郎+岩田慶治 講談社現代新書 昭和50年)の中に、岩田先生が次なる考えを述べておられる。長い引用になるが、その一部は以下の通りである。
 「ベネディクトのいうように、西欧の罪と罰という文化に対して、日本は恥の文化だという。ぼくはもっと正確にいえば、日本と東南アジアあたり、ああいう湿潤熱帯を含む東アジア地域の文化は、恥の文化というよりも、むしろ、罪のない文化ということができると思う。その罪のない文化というのは、自然寄りかかり型で、自然というものがしだいにその力を弱めたところ、そこから文化が始まっている。文化から見れば、文化がしだいにその色彩を薄めていって、そこから自然がはじまっている。互いにまざり合っているといってもよい。そういうところがありますね」
 世界はいずれの国も魅力を有する。東南アジア諸国も然り。言葉を通して、しっかりと学んでいきたい。