語学 と 情熱

 サッカーW杯が行われるたびに、開催国の言語を4年間かけて学び、開催地に意気揚々と乗り込む女性(60歳半ば)を、私は知っている。
 彼女は某大学のドイツ語科を主席で卒業された方。したがって、単なる日常会話ではなくて、徹底的な勉強を自分に課する。
「ロシア語は難しい」と、珍しく弱音を吐いたのは4年前のこと。それ以後、彼女とは会っていないが、おそらくロシア語をマスターして、ロシアに乗り込んだに相違ない。
 何故、彼女はそこまで挑戦するのであろうか? サッカーが好きでたまらないという情熱が、彼女の語学学習に拍車をかける。その情熱がなんともすばらしい。
 2022年のW杯開催国はカタール。彼女はロシアから帰国後、アラビア語の学習をスタートさせるであろう。おそらく、毎日、アラビア語漬けになるはずだ。4年が勝負と自分に言い聞かせながら….。