母、そして、女性

 昨日は、「母の日」。プレゼントを贈って、「お母さん、ありがとう」ではいささか商業主義に踊らされている感が有る。
 『成熟と喪失 〝母″の崩壊』(江藤淳著 河出文藝選書 昭和50年)を読むと、「父親の権威失墜は<敗戦>によるものだ。そして、日本人の生活全般に及ぼされている母親の影響の強さは<家>のなかでの母親の位置に由来しており、農民的・定住者的な感情というものである」という内容が書かれてあった。この点に於いて、子供の独立を早く促す欧米の母親とは真逆だと、江藤淳は評論している。
 いずれにせよ、子育てを終えた母親は女性として人生を大いに楽しめばよいと思う。だが、最近、私の周辺で認知症になった女性達の話をよく耳にするようになった。たんなる物忘れであればいいのだが…..。そうならないためには、いつも社会的刺激を求めて、五感を大いに働かせよう。とりわけ喋ることは重要だ。