絨毯 と 梵天

 昨日の日本列島はいずこも暑かった。教室に敷いている電気カーペットはいくらなんでももう不要と判断。午後の生徒達が現れるまでに一人で手際よくしまった。
 絨毯(カーペット)のことを、タイ語では「พรม phrom プロム」と言う。この単語は、動詞としては、「水をふりかける」という意味を持つ。「聖水をふりかける」は、「พรมน้ำมนต์ プロム ナムモン」と言う。
 絨毯(พรม)という単語を見ると、すぐに「พรหม phrom 梵天」を思い出す。両者のスペルは異なるが、発音は同じだからだ。「梵天が絨毯の上に座って、聖水をふりかける」という映像を勝手に想像して、私は両者を結びつけている。
 これは単語を覚えるための遊びにしかすぎない。だが何度もその映像を浮かべていると、不思議なことに、梵天が絨毯の上で大悟の祈りを捧げているかの如くに思われて来る。語学の勉強にとって、映像化の手法は工夫の一つなり。