病院で働く人々

病院は外来で行った時と入院した時とでは見えるものが違う。1ヶ月余の入院中、シフトで働く看護師達やヘルパーさん達の話し方に私は注目。そして、失礼を承知で数人に出身地をたずねてみた。
 中年のヘルパーさんは、「盛岡。でももうずっと帰っていません」と答えた。
 うろうろするおばあちゃんが見当たらないと、「あんれまあ。どこさ行ったべ」という福島県出身のヘルパーさん。
 女児のように頭上の髪だけを束ね、あとは全部刈り上げているユニークな髪型の看護師の話し方は独特であった。宮古島の出身だとのこと。若い看護師は静岡県。「婚活したい」と言って、とても明るかった。私がタイ語を書いているのを見て、目をくるくるさせた。
 お掃除のおばさんは中国人。67歳のおじさんはいつも明るい声で掃除と営繕を担当。大変そうと思っていたら、新しく青年が採用された。おじさんはその青年にいろいろなことを教えていた。ものすごく真面目な青年だ。今どきどこを探してもみつかりそうもないくらいの従順な青年。八王子から通って来ていると言う。彼のおかげで病院の廊下が急にピカピカになった。