尾道探訪(4)

 M子さんは横浜出身。何故、尾道にやって来たのかと尋ねると、「土のある暮らしがしたかったのです。たまたま大学の先輩がやっているNPOの仕事が尾道にあり、その活動に誘われたものですから、ここに定住することを決めました」と、彼女は力強く答えた。
 尾道周辺の島には造船所がたくさん有り、そこにフィリピンやタイからたくさんの研修生がやって来ており、彼女は英語とタイ語の通訳でひっぱりだこだ。
 「先生、尾道でタイ語がこんなに役に立つとは考えてもおりませんでした」と言うM子さんの傍らで、私のほうがもっと驚いた。地方でもタイ語の需要がこんなに有るとは!
 語学は身を助ける。何語でもいいから外国語を勉強していると、その能力を要求される日は必ず来る。