塾とは

 昨日、『人間の生き方、ものの考え方』(福田恆存著 文藝春秋刊 2015年2月)を購入。著者の福田恆存氏(1912-1994)の講演は聞いたことがある。今から48年前に、東京女子大学で。彼の奥様が東京女子大学の卒業生であったから、その縁で講演を引き受けてくださったものと私は勝手に解釈していた。なにせ、彼は当時、超有名な評論家であったのだ。
 この本は副題が、「学生たちへの特別講義」となっているから、とても読み易いし、わかりやすい。まだ読み始めたばかりだが、次なる文章が気に入った。
 「教育ということですが、今日の教育というのは全部集団教育を意味しているようです。学校教育というものはみなそうなのです。この合宿教室で行われているのは塾というものに近いと思いますが、教育の本来のあり方は塾なのです。学校では本当の教育など行われていない、そこで行われているのは、教育の一分野である知識の伝達ということなのです。<以下略>」
 学生との合宿は昭和37年(1962年)に行われている。すでに53年が経過しているが、この文章はとても新鮮だ。