仰光

先日、NHKの中国語テレビ講座を見ていると、ヤンゴンにあるチャイナ・タウンが紹介された。6年前にそのチャイナ・タウンを歩いたことがあるので、よく思い出しながら映像をじっくりと見た。そして気がついたことは、ヤンゴンのことを「仰光」と書いてあったことである。「光を仰ぐ」とは、なんと美しい漢字であることか!
 何故、このようなことを書くかというと、タイ語ではヤンゴンのことを「ย่างกุ้ง」と言い、それを訳すと「エビを焼く」になるからである。
 かつてはミャンマーの首都であったヤンゴン。一国の首都のことを「エビを焼く」というのはいささか失礼ではないかと私は前々から思っていた。したがって、「仰光」の漢字に魅了されたわけである。
 泰日文化倶楽部で8年近くにわたって実施されている「アジア女性のための華道教室」には、最初から現在に至るまで、ミャンマー女性がずっと参加しておられる。お子さんができた女性は高田馬場に在るミャンマー料理店に子どもを預けてから参加される。理由はミャンマー料理店の女性経営者がミャンマーの子供達に、空いた時間を利用してミャンマー語を教えているからだ。異国にあって、母国語を子供達に教えるということは、非常に大切なことであり、すばらしいボランティア精神だと思う。