福引き

先週の1週間、高田馬場4丁目の商店街では福引きが行われた。私は最終日の最終時間10分前に福引券をもって並んだ。私の前に並んでいた男性は23枚の福引券を持っていたので、彼がガラガラポンをするのを私はじっと観察した。ところがいつまで経っても赤い玉が出てこない。そこで、その男性はいらいらし始めた。「なんだよ、これは」
 すると、世話係のお年寄り連中が彼に言った。「もっと早く来ればよかったのに。特等はもうすでに出てしまっていますからね」
 それを聞いて、私は思った。「なあんだ。残っているのは5等ばかりなんだな。期待するのはやめた。福引きに参加するだけでよしとしよう」
 昔の人は言った。「残りものには福あり」 だが、違った。幸運はいつやって来るのかわからない。もしかすれば早めにやって来る人もいるのかも。人によりけり。タイ語では、これを「แล้วแต่ レェーオ・テェー」という。この表現は言い得て妙だ。何故なら、レェーオは「それから」、そして、テェーは「しかし」という意味で、いずれも接続詞から成っているからだ。人生とは、「それから」&「しかし」の繰り返しなり。