タイ・シルクの手提げ

 私は昔からタイ・シルクが大好きなので、たくさん洋服を作った。生地もいっぱい持っている。だが、光沢が有りすぎるので、日本で来ていると目立ち過ぎて困る。したがって、最近はあまり着なくなった。
 先日、生徒のY子さんがジムトンプソンの生地を使って創作したオリジナル手提げを持って、教室にいらした。とてもすばらしい作品であった。彼女の腕前に感動した私は、20年ほどタンスの底に眠っていたタイ・シルクを思い出し、手提げの裏地として使ってもらおうと思い、彼女にプレゼントした。
 すると、彼女はその生地とジムトンプソンの生地を使って、翌週、新しい手提げを私のために作って来てくださった。20年間、眠っていた生地が生き返った! 
 最近、着物をほどいて、洋服に仕立て直し、この世に一つしかない洋服を楽しんで着こなしている女性達を見かける。私もそのようにしたいと思っているが、まだまだ先のこと…..。
 いずれにせよ、眠っているものに新しい息を吹きかけることはいいことだ。今、伊勢神宮の式年遷宮が行われているが、20年単位の見直しは、人生にとっても非常に貴重なことである。